お礼や挨拶は相手に届いてこそ意味があるもの! 身近な人に「ありがとう」「おはよう」を言葉にして伝える習慣を/下品大全

暮らし

更新日:2022/7/21

 品のある振る舞いの人を見ると「自分の行動は人を不快にさせていないか…」と不安になることはありませんか? 無自覚で相手を不快にさせている可能性も。

 今回ご紹介する『下品大全 育ちのいい人が絶対にしない60の振る舞い』では、言葉づかいやスマホの使い方、お金にまつわるNG習慣など、「品のない振る舞い」をピックアップ。自分のどのような行動が相手に「世間知らず」と思われるか…「品性」とは何か、その改善方法をご紹介します。

下品大全 育ちのいい人が絶対にしない60の振る舞い』を読んで、品性のある大人を目指しましょう!

 身近な人へのお礼や挨拶は、きちんと言えていますか? 言ったつもりでいても相手に届いてないことはないでしょうか。「ありがとう」や「おはようございます」をはっきり言うと、相手に与える印象が変わります。

※本作品は菅原圭著の書籍『下品大全 育ちのいい人が絶対にしない60の振る舞い』から一部抜粋・編集しました

下品大全 育ちのいい人が絶対にしない60の振る舞い
『下品大全 育ちのいい人が絶対にしない60の振る舞い』(菅原圭/河出書房新社)

まえがき
自分もまわりの人も大切にする。そんな生き方をしませんか?

 いつから、日本はこんなに下品な国になってしまったのでしょうか。

 電車やバスで、高齢者や赤ちゃんを抱いた人が立っていても知らん顔。優先席にデンと座ったまま、スマホに熱中した手を止めようともしません。

 テレビをつけると、大皿に山と積み上げられた料理を平らげる大食い番組が、けっこうな視聴率を誇っています。

 駅前に止めてある自転車のカゴに、飲料水の空き缶やペットボトルが捨ててあるのもよく見かけます。

 図書館で借りた本を、期限がきても返さない。司書から何度催促されても返却にこないところを見ると、常習犯のようです。

 スーパーで、総菜のケースにパンが放置されているのを見ても驚かなくなりました。パンを手に取って、やっぱり今日はいらないとなると、近くの棚に置いていくなんて横着すぎます。いらないのなら、元の棚に返すのが常識でしょう。

 

 曲がりなりにもものを書いてきた人間のはしくれで、私は、まわりの人をウオッチングする癖があります。電車やバスのなか、店や病院などでの待合時間、レストランやカフェでのさまざまな人の振る舞い……。

 そんな折、「すてきだなあ」と思っていた人が、次の瞬間、「えーッ」と驚くような下品な振る舞いをするところを、何度見かけたかわかりません。どんなに美人でも、セレブ風の紳士でも、下品な振る舞いを目撃したとたんにがっくり。ひどく幻滅してしまいます。

 下品な行動とは、「はしたない」と眉をひそめたくなるような姿勢でいたり、仲間と連れ立って歩き、後から来る人が行く手をさえぎられて困っていることなど気にもしないことだったり、口を開けばお金の話ばかりというような、さもしく見苦しい振る舞いのこと。

 つまり、他人に不快感を与えることを平気ですることです。

「私は、そんなはしたないことはしませんよ」と胸を張る前に、本文にざっと目を通してください。誰でも一つや二つ、いや、いくつかは思い当たることがあるでしょう。

 なかには、そうした振る舞いは下品であり、人の顰蹙を買うのだということさえ知らない場合もあるかもしれません。

 

 少し前までは、そうした振る舞いを諫め、𠮟ってくれる人がいたもの。年長者は、うるさがられるのを承知のうえで、未熟な若者などの下品な行動を正し、品位ある振る舞いを教えるのが大人の役割だとわきまえていたものです。

 ところが最近は、品位を欠く行動を注意しようものなら、「うっせぇわ」と逆ギレされかねません。逆ギレそのものもかなり下品な行為なのですが、そんなの知ったことかと言わんばかりの態度なのです。

 若者だけではありません。年配者自身の品位も落ちてきていると感じるのは、私だけではないでしょう。

 本書は、誰でもついやってしまいがちな下品な振る舞い、自分では気がついていないいやしい言動、不愉快きわまるマナーの欠如……などを取り上げ、そうしたことは恥ずべき行為であることに気づいてほしいと、まとめたものです。

 

 下品とは、マナーや振る舞いだけの問題ではありません。品性の本質は人間性。その人の考え方――何を大事にし、何を生き方の根底、基本にしているのか――から感じられる雰囲気だとも言えるでしょう。

 品のある人は、まわりの人を、そして自分を大事にし、けっして背伸びすることなく、自然体で素直に生きています。その結果、周囲も自分も、おだやかなしあわせに包まれるのです。

 本書を読み、「下品の本質」を理解して、そうした振る舞いをなくすようになっていけば、しだいに「品位ある人間性」が育まれ、おのずと「品位ある大人」になっていけるはずです。

 下品な振る舞いをかえりみ、品性とぼしい言動から抜け出す人が、1人でも増えることを願っています。

菅原 圭

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