『40代を後悔しない50のリスト』守るものが多い40代こそ、攻めに転じよう

ビジネス

公開日:2022/4/5

ロングセラーや話題の1冊の「読みどころ」は? ダ・ヴィンチWeb編集部がセレクトした『40代を後悔しない50のリスト』(大塚 寿/ダイヤモンド社)をご紹介します。

1万人の失敗談からわかった人生の法則 40代を後悔しない50のリスト
『1万人の失敗談からわかった人生の法則 40代を後悔しない50のリスト』(大塚 寿/ダイヤモンド社)

こんな人にオススメ!

仕事をがんばっていて、これからもっと輝きたい30代後半の人
40代に入り、仕事や家庭で求められるものに疲弊している人
人生の折り返し地点後の生き方に迷っている人

3つのポイント

要点1
ビジネスマンにとって40代は新しい役割が求められ私生活でも課題が多い年代だが、それまでの経験を活かし自由にチャレンジができるこの時期を充実させることで、その後の人生が豊かになる。

要点2
40代を後悔する先人から学べるのは、40代は攻めのスタンスで自分のやりたいことを追求しながら、意思決定やマネジメントなど40代ならではのスキルを磨くべきということだ。

要点3
40代は、子育てや介護、夫婦関係など、私生活の課題にも直面する時期だ。将来、子育てや家庭に関して後悔しないためにも、家族と過ごす時間に真剣に向き合おう。

▼プロフィール
大塚 寿(おおつか・ひさし)
1962年群馬県生まれ。株式会社リクルートを経て、サンダーバード国際経営大学院でMBAを取得。オーダーメイド型企業研修、営業研修を展開するエマメイコーポレーション代表取締役。営業サプリ開発者。営業マンとして社内外の大手企業・中小企業の社員や経営者1万人以上に聞いたアドバイスから、40代を後悔しないための生き方を実践した結果、40代で年収10倍アップを実現する。著書に『結婚を後悔しない50のリスト』(ダイヤモンド社)、『できる40代は、「これ」しかやらない』(PHP研究所)、『50代 後悔しない働き方』(青春出版社)など。

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「人生の収穫期」の40代を充実させるとその後の人生が輝く

 ビジネスパーソンとしての総仕上げ期や、リタイア後の人生を豊かなものにできるかは、40代の過ごし方にかかっている。私は営業マン時代から多くの経営者や人生の先輩からアドバイスを得てきたが、40代を後悔している人が多かった。私はそこから学んだ「後悔しない40代の生き方」を30代後半から実践した結果、仕事が成功し年収が10倍になるなど、40代で人生のピークを迎えた。

 40代は、がむしゃらに働いた20代、30代で培ったものを成熟させ、自由に仕事ができるようになる「収穫期」であるため重要だ。同時に、家庭生活や子育て、介護など、私生活でもイベントが多く転機を迎える年代でもある。それまでとは違う仕事のスキルも求められるため、30代の延長と考えて漫然と過ごしてはいけない。マラソンの折り返し地点のように、それまでと180度違う方向に向けて走る意識を持ち、40代ならではのポイントを押さえた生き方をすることで、その後の人生が豊かになる。

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家族の生活、住宅ローン……守るべきものが多い40代こそ攻めのスタンスを

 本書では、50代、60代の人やリタイアした人から聞いた「40代でこうすればよかった」という教えをもとにした、「後悔しない50のリスト」を紹介する。

 50のリストは、生き方や、仕事の仕方や会社での振る舞い、時間の使い方や学び、私生活の過ごし方に及んでいる。中でも、日々に忙殺されて自分のやりたいことや人生に向き合わなかったことに対する後悔が多い。40代はプレイングマネージャーになり、子育ても経験する人が多く、仕事でも家庭でも思い通りにいかないことが増える。日々やるべきことに追われて、人生で大切なことを優先できなかったり、自分の強みや、仕事以外の居場所を確保できなかったりしたことを後悔するのだ。

 また、40代は、家族の生活や住宅ローンの支払いを背負うなどして守りに入ってしまう時期だ。ただ、多くの人が、そんな中で仕事や、やりたいことにチャレンジをしなかったことを後悔している。だからこそ、40代は意識して攻めの姿勢に転じることが大切だ。私自身の40代を振り返ると、80%守り・20%攻めというスタンスだったが、それでも大きな変化があった。40代は、20%だけでもオフェンスモードで日々を送ることをおすすめする。

 周りに振り回される40代だからこそ、自分の人生を後回しにしがちだ。「人生で手に入れたいこと」を3つに絞り「円グラフ」に描く、1年ではなく1日のスパンで「元気のもと」を探す、世界を広げる近道として「人の趣味」に乗っかるといった方法で、自分の人生や生きがいを充実させよう。

40代を後悔しないためには「仕事と家庭の両立」も不可欠

 40代の生き方は、会社でのその後の立ち位置や、仕事の充実度も決める。たとえば、自分の特性を理解し、会社が自分に何を求めているのかを把握することが、その後のキャリアを成功に導く。仕事でしなければならないことに追われるのではなく、1週間などの短いスパンでのゴールを定めて自分のやりたいことに意識を向ける。また、スピーディな意思決定や、部下のモチベーションを高めるマネジメントを行うといった習慣も、幸せな仕事人生を送るために不可欠だ。

 40代だからこそ、家庭や子育ても重視してほしい。人生の先輩には、仕事に没頭して家庭を顧みなかったことや、子育てに関与しなかったことを後悔する人も多い。共働きが増えた今の時代、幸せな家庭生活のために仕事と家庭の両立が欠かせない。そして子育ては、子どもが小さい時期にしかできない貴重な経験だ。親としての活動は仕事での部下の育成にも役立つため、育児や教育には積極的に取り組むべきだ。

 20代や30代で輝いていた人が、40代で守りに入ったがためにつまらない人になってしまう例も多いが、逆もしかりだ。挫折や失敗を繰り返してきた人が、40代で攻めに転じることで花開くこともある。40代の過ごし方を間違えると、待っているのは尻すぼみの余生だ。右肩上がりの人生を送るためにも、先人たちの後悔から学び、充実した40代を送ってほしい。

文=川辺美希

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