探しモノは年間150時間のムダ! デキるビジネスパーソンのデスクまわり整理術

ビジネス

2018/4/17

『事務ミスがない人の図解整理術[書類・メモ・データ]』(オダギリ展子/三笠書房)

 仕事を効率よく進めたい。ビジネスパーソンにとっては、永遠の課題といえるかもしれない。毎日の忙しさに追われて、気が付けばデスクまわりがグチャグチャ。必要な資料などをまず引っ張り出すところから始めていると、仕事の期限が差し迫る中では、アウトプットのために集中する時間も削がれてしまいかねない。

 ビジネスパーソンが、日常で探しモノに取られる時間は「年間150時間ともいわれています」と指摘するのは、デスク整理の専門家であるオダギリ展子さんの書籍『事務ミスがない人の図解整理術[書類・メモ・データ]』(三笠書房)だ。

 整理にかける時間が「効率良く快適に仕事に集中できる時間になれば、日々の余裕が生まれるのはもちろん、人生の豊かさにもつながる」と問いかける本書には、アナログとデジタルの双方を活かした、デスクまわりによく見かけるモノの整理術が凝縮されている。

■日頃からの整理によってミスを減らし時間も生み出せる

 日々、さまざまな仕事をこなさなければならない現代のビジネスパーソン。業務に追われる中では「整理してる時間なんてないよ!」と、今すぐ目の前のデスクを引っくり返したくなるような人たちもいるかもしれない。しかし、何ごとも準備や段取りが肝心。オダギリさんは本書で、キレイなデスクから生まれるメリットを紹介している。

 例えば、ミスが起こりにくくなるというのはメリットの一つ。上司や取引先などとのやり取りで、ほんの一言を記載したメモがなくなってしまうだけでも、大きな損失に繋がりかねない。それを避けるならやはり「普段から整理整頓を意識して実行」するのも大切であり、地道にコツコツと毎日で習慣化していくことが求められる。

 また、昨今よくいわれる“時短”にも繋がることだが、何かをするたびに探しモノをしているようでは、本来の業務にあてるべき時間も削がれてしまう。必要でない作業にムダな時間をとられないようにすれば、集中力を一心に仕事へ向かわせることもできるため、おのずとアウトプットの質も向上していくはずだ。

■散らかりがちな書類は段階に分けてルールづくりを徹底!

 内容も時系列も分からない書類が、デスク上に散らばっているというのもわりとあるあるな光景。一見、仕事がそこかしこから舞い込んでくる“デキる人”のようなイメージもおぼえるのだが、やはり、仕事の効率を考えるとけっしてよい状態とはいえないはずだ。

 では、どのように整理すべきか。オダギリさんはまず、机上の書類を「アクティブな書類」かどうかみきわめることから、始めてみるのをすすめている。

 1部ずつ見定めながらチェックするのだが、アクティブな書類をみきわめるポイントは、実際、目の前でこなさなければならない仕事に直結しているかどうかだ。本書の例によれば、さらにその中から「新しく受け取った書類」「処理中の書類・段階1」「処理中の書類・段階2」「処理中の書類・段階3」「保留中の書類」と振り分ければよいという。

 そして、最も重要なのが、これらの書類を作業段階別に保管するトレイやボックスファイルなどを机上に設置して、書類の入り口から出口までとなる「書類の流れ」を机上に作ること。

 そうすれば、進捗状況が一目瞭然になるので、今どの時点の仕事から手を付けるべきかが明確になり効率の向上が期待できるほか、作業が完了した書類については、机上から撤去した際にやり遂げた達成感も味わえる。

■名刺には相手と会った「日付け」や「場所」などを書きこむ

 営業マンなど、社外の人たちと出会う機会の多いビジネスパーソンにとって、名刺管理もなかなかのくせ者である。出会った都度、相手の情報をどこかに記録できていればよいのだが、あとで整理しようと思い、いつの間にか目の前に膨大な名刺の束ができあがっていたなんてこともよくあることだろう。

 とりわけ仕事上の出会いというのは不思議なもので、数年後にふと「一緒に仕事を」といった話が舞い込んできたりもするのだが、そうしたときに備えて、オダギリさんは名刺の整理や管理に役立つ4つのステップを紹介している。

 まず、真っ先にやっておきたいのは名刺に「書きこむ」という作業。受け取ったあとにまず、会った「日付け」と「場所」や、どんな「用件」で会ったのかということを名刺に書いておくという方法だ。できれば「5W1H」がすべて情報として揃えば理想的だというが、最低でも、上記の3点は押さえておきたいところだ。

 そして、あとで思い出すときに役立つのが「分類する」という作業だ。50音順、日付け順、業種別などあらかじめ自分なりのルールを作っておけば、必要となったときに探す手間が緩和される。さらに、分類した名刺を「保管する」のも肝心で、名刺ホルダーを使ったり、スキャンした名刺をデータとして保存したりしておけば、検索にも役立つはずだ。

 さらに、もう一つ大切なのが「見直す」という作業である。名刺交換の機会は人それぞれだと思うが、多ければ月に1度、少なくとも3ヶ月に1度は見直して、身の回りの人間関係を整理しておくのも肝心である。

 誰しも、時間だけは有限である。ムダな時間ばかりが過ぎていき、作業が滞った挙句に、気が付けば午前様なんていう事態もビジネスパーソンにとっては避けたいところ。真の“デキる人”を目指すために、いま一度、デスクまわりの環境を見直してみよう。

文=カネコシュウヘイ