「子どもが言うことを聞かない」「育児に自信がない」子育てに悩む全てのお母さんへ
更新日:2018/5/28
「子育ての悩みから少しでも解放されたい」「育児と家事だけに振り回されるのはうんざり」という悩みはないだろうか?
『チャイルドコンプレックス~愛しいからこそはまるワナ~』(牛丸かおり/ギャラクシーブックス)は、そんな人々へ向けて書かれた1冊である。著者はOLと主婦を経て、現在は講師やカウンセラーとして活動している。初めは本を出すことに戸惑いを感じたが、自身の経験をもとに、誰かの子育ての背中を押すことを目指して本書を記したという。今回はその中から子育てのポイントとなることをいくつかご紹介したい。
■黙って子どもに判断させる。責任を子ども自身に負わせる。
朝から晩まで子どもにガミガミ言うことで疲れている親は少なくない。頭ではわかっていても、つい口から言葉が出てしまう。そんなときは、子どもが決められることについては、なるべく子ども自身に決めさせる。そして、その結果については子どもに責任を負わせるようにすること。
たとえば雨が降りそうな日。「傘を持っていきなさい!」と言っても聞かないとき、後で学校にわざわざ届けたりせずに、そのまま見送る。そして雨が降ってきたら、子ども自身に「借りられる傘はあるか」「友だちに入れてもらえるか」など自分で考えさせて行動させる。ある程度のことを子どもに任せることで、こちらのストレスを減らし、子どもには自分の意志で行動することを覚えさせることができる。
■欠点や短所には触れず、望ましい行動をとったときにうれしい気持ちを伝える。
たとえば子どもがゲームばかりしてイライラするとき。そんなときは、注意すればするほど欠点は強化されてしまう。ではどうすればいいのか。それは、「嫌だな」と思うときに注意せずに、「うれしいな」と思う行動をしたときに「お母さんうれしい!」「いいね!」と言うことだ。
「うれしい」と思ったことに声をかけていくと、その側面が強化される。子どもは、親から承認を受けた気分になる。兄弟2人で遊んでほしいと思う時は、ゲームをしているときではなくて、兄弟が一緒に何かをしているときに「いいね!」と褒める。そうすると、子どもたちは自ら進んで一緒にいようとするそうだ。
■親として「できたこと」に注目する。100点満点を目指さず、1点を積み重ねる。
これは子どもではなく親自身ができたことをカウントする。家事も子育ても100点満点を目指さず、「お皿を1枚洗えたら1点」「泣いた子どものところに飛んでいったら1点」と加点していくことを習慣にする。
「お皿が全部洗えなかったらダメ」ではなく、「どれくらいできたか」に注目する。100点を1回とるよりも、1点を何回も積み重ねることで「自分はできた」と思え、自己肯定感も上がるという。「できた」ことを日記に書いたり、SNSに投稿したりしても良い。
いかがだったろうか。子どもは可愛いから手をかけたり叱ったりするもの。けれど過剰に口出しせず、子どもの自主性に任せていた方が案外うまくいくこともある。「子どものことは十分に愛しているのに迷ってしまう」、そんな方々にぜひ手に取ってほしい1 冊だ。
文=ジョセート
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