断捨離しながら儲かるスゴ技を公開! マル秘「メルカリ」テクニックとは…

暮らし

更新日:2018/5/28

『メルカリ 公式ガイドBOOK』(メルカリ:監修/宝島社)

 私の断捨離辞典にはこう書いてある。

【す】捨てられない人間──断捨離がしたいし、片付いた部屋でスッキリ暮らしたいのに、「モノが捨てられない」人たちのこと。その根底にあるのは(1)「これって売れるんじゃないか?」という資産的価値への希望(2)「捨てるのは忍びない。必要とされる人に受け継ぎたい。ゴミも減る」という文化財保護と宇宙船地球号的な愛──という2つの「モッタイナイ」があるとされる。2つの価値観を他者にジャッジしてもらわない限り、希望と愛が空回りし続け、永遠にモノが捨てられない。

 というわけで、モノを減らし、スッキリした生活を手に入れるべく、私はモノの価値を世に問うことにした。最後の審判の法廷は「メルカリ」だ。手引書『メルカリ 公式ガイドBOOK』(メルカリ:監修/宝島社)に達人の技を学び、実際にメルカリで「捨てられないモノ」との決着をつけよう!

■メルカリは自宅でできるフリーマーケット

「メルカリ」とは「スマホやPC上で自宅にいながらフリーマーケットに出店できるアプリ」だ。

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 売りたいものをスマホで撮影し、説明を添え、値段を付けて自分のページに並べておくだけ(最低価格は300円)。あとは、その商品の画像や説明を見た他のユーザー=お客さんが購入していってくれる。オークションと違って、終了時間などは設定していないので、売れるまではずっと商品を出しておけるし、特になにもすることはない。

「メルカリ公園」に店を出して、お客さんと交渉したり、値段や並べ方を変えたりしながらモノを売って、売れたら発送する――そんなイメージで気楽に始めよう!

■断捨離アイテムの割り出しと出品

 一番「捨てにくいモノ」である「音楽CD」をメインに整理してみた。

 写真のように、我が家にはラックから溢れ出たCDが山積みになっている。まずはここをスッキリさせたい。全部ひっくり返して、CDの選別を行った。

 さらに、今回は「どういうものがどんなふうに売れるのか」の傾向も見たいので、ジャンルも分散させて色々出品してみた。

・音楽CD(洋楽、邦楽、アニメ特撮など)
・テレビドラマのDVD
・衣類(メンズのシャツ、スニーカーの紐)
・マッサージ器
・小物や雑貨
・アンテナケーブル

 アイテムが揃い、いざ出品! 写真を撮って、説明文を書くだけで3分もあれば出品はできる。しかし、約4000万人の利用者数を誇るメルカリは、秒単位でおびただしい数のアイテムが出品、取引されるモノのるつぼだ。出品物の荒波に飲まれないようアピールして、ひとつでも多くアイテムを売りたい。さあ、どうする?

■“もっと売れる”ための3種の神器・マル秘テクニック

 そんなメルカリビギナーの我々にとって、とても有効なアドバイスが本書には紹介されているが、その中から今回は3つを選んで実践してみた。

【1】写真:キレイにわかりやすく
 明るくて全体像が見えるのが基本だが、身につけるモノは「使用時の大きさがわかる」ようにしよう。コーディネートしたり、実際に着用したり、着用者の身長を伝えたりすると親切。写真だけで伝わらない部分は、商品説明で補足する。筆者はシャツの出品の際に「身長170cm、中肉中背で着てどんな感じ」かをコメントに入れてみた。

【2】時計:アイテムによって出品時間を変える
 平日の最強に売れる時間は22時。それ以外にもターゲットごとに「狙い目の時間帯」があるという。

10時~14時 主婦やママさん向けアイテム
21時~22時 社会人向けのアイテム
深0時~深2時 アニメやゲーム関連のアイテム

 これらは「買い手」の生活のリズムと連動している。逆に、NGの時間帯は深2時~6時。買う人も市場も眠る時間なのだ。

【3】アイロン:衣類・布製品はパリッとシャキッと
 状態が良いシャツや布製品でも「アイロンがけ」は必須。筆者は、シャツすべてにアイロンで「のり入れ」をしてみた。パリッと仕上がったシャツは見栄えが良くなった。

 というわけで、それぞれの商品を「メルカリ映え」するように撮影し、アイテムごとに時間をずらしながら、いよいよ出品! CDやDVD、小説はメルカリの姉妹アプリ「カウル」も使うことで、かなり楽に情報入力できた。

■コメントやいいね、そして…売れた!

 出品後、スマホ版では、いいね数、アクセス数をチェックすることができる。さて、私の出品物はどんな反応があるのか…?出品してから24時間が経った段階で、概ね、傾向が見えてきた。

・出品してから1時間くらいが一番反応が良い
・売れるものは、ほぼ瞬殺で売れる
・出品時間は、商品別にわけて正解!
・「いいね」がついたものは、ときどき小刻みに値下げすると売れる!
・ほとんどのコメントは「値下げ交渉」で、けっこう大胆な要求がくる
・送料込の商品のほうが圧倒的に売れる

 この感覚、どこかで体験したことがある…ああ、昔、公園などで参加した「フリーマーケット」のときの売れ方や反応だ。当たり前である。メルカリは「フリマアプリ」なのだ。だから、買う側は「値切る」し、商品は「一期一会」だと皆が知っているから、欲しいものはすぐに買わないと無くなってしまうのだ。

 実際、筆者が出品したドラマのDVDボックスには「シーズン1~3をセットで購入希望。値下げして欲しい」というオファーがあった。2000円引きなら応じられると返事をしたのだが、相手はさらに4000円引きを要求(笑)。「さすがに厳しい」「じゃあもう少し考える」とやっている間に、別の人が「シーズン2のみ」をあっさり購入。結果、シーズン1と3は売れ残ってしまった。この辺は駆け引きが難しいところだ。

■結果報告~断捨離、そして驚きの売上結果!!

 さて、いよいよメルカリの審判が下されるときがきた。結果、売れたのは…

・ドラマDVDボックス(シーズン2)
・キャンドルスタンド
・アンテナケーブル、D端子ケーブル
・メンズシャツ(6着)
・アディダスの未使用靴紐
・電動マッサージ機

 売上合計は約2万5000円!! 10%の手数料と送料などを差し引くと実利は1万8000~1万9000円くらいだったが、捨てようと思ったものがお金になったのだから、かなりウレシイ! 古着屋だと二束三文にしかならないシャツだけでも9000円近い値段が付いた。好みの傾向がハマッたのか、同じ人がまとめて買ってくれたケースもあるので、まとめて出品すると効率が良さそうだ。

 肝心のCDだが…ほとんど売れなかった。そう、この世界はもう我が家のCDを「捨てるモノ」だと審判を下したのだ。ということで、スッパリまとめて捨てることにした。

 CD棚を整理したことで、借りパク状態だったCDは返却できたし、捨てたことで部屋も少し片付いたのでヨシとしよう!

 D端子ケーブルや靴紐が売れたのにはさすがにビックリしたが、こんなものまで売れる場所で「売れないモノ」は「捨てていいモノ」なのだと、キッパリと諦めもつく。実際にCD以外にも売れない服は自治体の古着回収に出した。

 断捨離において必要なのは「どこで線引きをするか」だと感じた。最後ノ審判を下すのにメルカリは「アリ」だと筆者はオススメする。

 ここで紹介した以外のコツや、メルカリの詳細はぜひ本書を見て、楽しく“お得”に断捨離を進めていただきたい。

 最後に、個人的なアドバイスを紹介して、本稿を終わります。

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文=水陶マコト