新人警官が性犯罪に“囮調査”で立ち向かう!? 前代未聞の全力おバカエロコメ『マルセイ!!』

アニメ・マンガ

2018/7/15

『マルセイ!!』(小学館)

 漫画アプリ「マンガワン」で連載中の作品『マルセイ!!』(小学館)が単行本化された。著者は、爬虫類との生活を描いた作品『秘密のレプタイルズ』で知られる鯨川リョウ氏だ。

 身を賭して市民を守るという情熱をもち、晴れて警察官となった但木心(ただしきこころ)。しかし、配属されたのは聞いたこともない「捜査3.5課」という部署だった。

 特に実績もない新人の但木がいきなりの県警勤務、しかも課長たっての希望による配属。なんだか嫌な予感をも抱きつつ部署室の扉を開くと、そこにいたのはコワモテの課長、陣万尊(じんばんそん)だった。彼は彼女の姿をじろじろと見ながら「やっぱりイイ!!!!」と笑顔で叫ぶ。そしてこう続けるのだ。

「嗜虐心を煽る気弱そうで幸薄く控えめな表情! 美人すぎずブスすぎないスッピン映えする地味な顔立ち!控えめだが揉み心地の良さそうなバストと、透き通るような白い肌!そして触り心地のよさそうな男を誘うほどよい肉付き!!」

 のっけからセクハラオンパレードである。というのも、3.5課は性犯罪特殊対策チーム(通称「マルセイ」)であり、囮調査で犯罪者を捕まえる部署だったのだ。ちなみにここだけ書くと課長は但木を容姿だけで評価したように思えてしまうが、彼女を選んだ理由はまた別にきちんと存在している。そうはいったところで、課長の説明を聞いた上で、そんなの絶対に無理だと断る但木(当然である)。しかし、そんな彼女の言葉などまるで聞く耳をもたない3.5課の面々。

 彼女はなし崩し的に囮調査の前線に立たされ、性犯罪者と相対することとなる。

 電車での痴漢、無断でアダルト動画を投稿しているマッサージ店、執拗にパンツを見たがる変質者。彼らが手を出す前に捕まえることはできない。だから、囮になったあと、彼らからの性的な行為を受けなければならない時間が発生する。

 本番シーンこそないが、これを“ちょいエロ”と言っていいのかは自信がない。マッサージ店での囮調査では、媚薬を嗅がされたせいか、挿入寸前まで愛撫される始末。パンツを見たがる痴漢には、見られるどころかはむはむされてしまっている。

 正直なところを言えば、この御時世にだいぶキワドイ作品を連載しているなという印象。ただ、画力が高く、ストーリーテンポもよく、スレスレのところを狙ってきちんとコメディ作品としてまとめているのはさすがだ。

 また、話が進んでいくにつれて、巨大な悪の組織が存在していることも判明してくる。今後マルセイが彼らとどのように戦っていくのか、そして、エロコメとしてのギリギリラインをどのように狙い続けるのか。「これアウトでしょ!」と言いながらも、次の話を毎月楽しみにしてしまっている自分がいる。

文=園田菜々