ハンマーでかち割られる頭、漏れ出す脳みそ……。グロ描写満載だけど魅了される『鬼畜島』

アニメ・マンガ

2018/10/27

『鬼畜島』(竹書房)

 現代のホラーマンガ界で、常に恐ろしい作品を生み続けている作家がいる。それが外薗昌也さんだ。

 外薗さんが手がけるホラー作品の特徴としてあげられるのが、残酷的な猟奇描写だろう。血飛沫が飛び、肉体が破壊される。その描写からは、「読者をとことん怖がらせたい」という、ホラー作家としての潔さと覚悟がうかがえる。実際、外薗作品にハマっている人は、その猟奇描写に魅せられていることが多い。

 そんな“外薗ワールド”を思う存分堪能できるのが、『鬼畜島』(竹書房)だ。

 主人公となるのは、M大学の「廃墟研究サークル」に所属する面々。いまどきの大学生である彼らは、廃村探索を目的に、とある無人島を訪れる。そこが、タイトルにもなっている「鬼畜島」だったのだ。

 無人島だったはずのそこに住むのは、まさに鬼畜たち。豚の皮をかぶり、ハンマーで人を殴り殺す巨体の男。人体を引きちぎるほどの筋力を持った男。指先に“メス”を埋め込んでいる女子高生。いずれも、凶悪な殺人鬼だ。主人公たちは、そんな殺人鬼の住む島に閉じ込められ、一進一退の攻防に身を投じていくことになる。

 島に秘められた謎を解き明かしていく流れも本作の見どころではあるが、それ以上に魅せられてしまうのが、前述した通りの猟奇描写だ。

 ハンマーで頭をかち割られる瞬間、脳みそが漏れ出てくる様子、ページいっぱいに広がる血飛沫……。それらの容赦ない描写は、時に吐き気を催すほど執拗だが、作品の世界をとことん伝えたいという外薗さんの並々ならぬ想いが滲んでいる。そして、気分が悪くなるとわかっていてもページをめくる手が止められないのは、「怖いもの見たさ」という人間の本能的な欲求に訴えかけてくるからなのだろう。

 まさに「鬼畜」以外のなにものでもない本作。グロ耐性のない人にはオススメしづらいが、ホラー好きならば一読の価値ありだ。

文=五十嵐 大