「世界一受けたい授業」でも取り上げられた防災テクニック! 自衛隊や警視庁のマニュアルに学べ! 災害時に命をつなぐための「防災本」5選

暮らし

更新日:2020/9/2

 地震などの災害が起きた際、最も頼りになるのは自衛隊や警察官などの“プロフェッショナル”。今年7月に熊本県で起きた豪雨災害では、救助活動にあたる自衛隊員たちの様子がSNS上で発信され、大きな注目を集めていた。そんなプロフェッショナルたちの防災テクニックをまとめた書籍を、5冊にわたってピックアップ。一体彼らがどんな風に災害に立ち向かっているのか、この機会に学んでみてはいかがだろう。

大災害から自分や家族の命を守るためのテクニック!

自衛隊防災BOOK
『自衛隊防災BOOK』(マガジンハウス:編、自衛隊・防衛省:協力/マガジンハウス)

 自衛隊は常日頃から食料や水の確保・緊急措置など、災害時のトラブルに対処するテクニックを研究している。自衛隊・防衛省の協力によって制作された『自衛隊防災BOOK』では、そんな自衛隊のノウハウの中から日常生活で簡単に取り入れられるものを厳選。「地震発生時、真っ先にとるべき行動」や「一人でけが人を運ぶ方法」、「遭難時、生存率がアップする方法」など、いざという時に役に立つ知識が紹介されている。

 また日頃から災害に備えられるように、自衛官のバッグの中身を紹介しながら防災アイテム&防災食品の備蓄方法を解説。他にも「チカンを懐中電灯で撃退する方法」や「節水時にうまくシャワーを浴びる方法」なども掲載されているため、ライフハックとして普段の生活でも活用できるはずだ。

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 同書は「世界一受けたい授業」などのテレビ番組でも取り上げられ、30万部を突破するベストセラーとなっている。100個にも及ぶ「自衛隊の防災テクニック」の数々を学んで、自分や家族を守るための力を身につけよう。

大雨・地震・火事…シーンごとに役立つ防災テクニック

自衛隊防災BOOK 2
『自衛隊防災BOOK 2』(マガジンハウス:編、自衛隊・防衛省:協力/マガジンハウス)

『自衛隊防災BOOK 2』は、前掲した『自衛隊防災BOOK』の第2弾にあたる書籍。大雨・地震・火事・強風・大雪など、災害の種類ごとに整理された129のテクニックが、イラストや写真によって分かりやすく解説されている。

 たとえば大雨で川が氾濫し、車が浸水した際には「むやみにエンジンをかけない」のが正解。川の中州で取り残された場合は泳いで逃げようとせず、安全な木などの高い場所に避難すればいい。また台風などの強風に見舞われた際には、窓ガラス全体にダンボールを貼ることで飛散防止になるという。

 日頃から困難な現場を経験している自衛隊員ならではの知恵がたっぷり掲載された1冊。いつやってくるか分からない大災害に備えて、さまざまなシチュエーションで使える知識を学んでおくことをおすすめしたい。

警視庁災害対策課の大人気ツイートを収録!

警視庁災害対策課ツイッター 防災ヒント110
『警視庁災害対策課ツイッター 防災ヒント110』(日本経済新聞出版社:編、警視庁:取材協力/日本経済新聞出版社)

「警視庁警備部災害対策課」は地震や豪雨などの災害が発生した際に、警察として必要な対策を行う課。災害対策における“プロ中のプロ”といえる集団であり、最近ではTwitter上でさまざまな防災テクニックを発信していることでも有名だ。

『警視庁災害対策課ツイッター 防災ヒント110』ではフォロワー80万人を超える「警視庁警備部災害対策課」の大人気ツイートから、選りすぐりのものをピックアップ。大量に「いいね」やリツイート数を集めた、人気・有用性がともに高い投稿を紹介している。

「ハサミがないときの袋の開け方」や「重い荷物が軽くなる」テクニック、「マスクをつけてもメガネが曇らない」方法など、110項目のノウハウを掲載。もしものときの便利技から今すぐ役立つ豆知識まで、ここでしか得られない情報を多数入手できるはずだ。

危機管理のプロが教える124のテクニック

警察・レスキュー・自衛隊の一番役に立つ防災マニュアルBOOK
『警察・レスキュー・自衛隊の一番役に立つ防災マニュアルBOOK』(二見龍/ダイアプレス)

 災害が起こった際には、ちょっとした判断の遅れが命取りになってしまうことも。「この場面ではこんな風に行動すればいい」という行動の指針があれば、素早い状況判断を下せるだろう。そこでおすすめしたいのが、日頃からたゆまぬ防災訓練を行っている組織から最新の防災マニュアルを学べる『警察・レスキュー・自衛隊の一番役に立つ防災マニュアルBOOK』だ。

 同書では災害や犯罪時のトラブルを乗り越えるためのテクニック124個を、イラストつきで分かりやすく解説。女性や子どもに焦点を当て、いろいろな場面に応じて「どんな行動が必要になるのか」を細かく紹介していく。

 警察・レスキュー・自衛隊によるマニュアルは、専門的な業務や豊富な実践経験から導き出されたもの。ノウハウを知るだけでなく、普段の生活で自然に実践できるようにイメージトレーニングを行っておけば、危機への対応能力がグッと高まるだろう。

元自衛隊芸人が語る「本当のサバイバル術」

自衛隊芸人トッカグンの日用品で簡単にできる!! (超)自衛隊式防災サバイバルBOOK
『自衛隊芸人トッカグンの日用品で簡単にできる!! (超)自衛隊式防災サバイバルBOOK』(トッカグン/双葉社)

 著者のトッカグンは、元自衛隊芸人として活動しているお笑いユニット。2014年にYouTubeで開設されたチャンネル「トッカグンの東京サバイバル」では、自衛隊入隊当時の体験談やサバイバル術、防災食や各国軍隊のレーション(戦闘糧食)の試食といったコンテンツを配信している。

 そんな異色の芸人が自衛隊時代に身につけた知識や経験をもとに制作したサバイバルマニュアルが、『自衛隊芸人トッカグンの日用品で簡単にできる!! (超)自衛隊式防災サバイバルBOOK』だ。書籍内では「世界中どこにいても方角を知る方法」や「絶対にほどけないロープの結び方」、「乾電池が足りない時にキッチン用品で電池を作る方法」など、災害を生き抜くために役立つ知識が数多く掲載されている。

 フリーザーバッグを活用した「自衛隊式荷物圧縮術」など、旅行やアウトドアで使えるようなテクニックも収録。また紙版の単行本には、50分にわたる実践解説が収録されたDVDが付録としてついてくる。バラエティ色豊かな防災マニュアルで、楽しく知識を身につけよう。

 非常事態で自分の身を守るためには、情報という名の“武器”が多ければ多いほど心強い。さまざまな防災本を読んでおけば、どんなシチュエーションに巻き込まれても焦らず対処できるようになるかもしれない。