「次にくるマンガ大賞2021」Webマンガ部門1位『怪獣8号』作者・松本直也先生に聞きました!「次マン」作品への想いとは?

マンガ

公開日:2022/8/29

 ユーザーからの投票で順位を決める「次にくるマンガ大賞」。2014年にスタートしてから毎年開催されている本アワードは、すべてのマンガファンによる推薦と投票を通して、”次にブレイクしそうなマンガ”を発掘し紹介することを目的に創設されたものです。受賞作品はさらなる注目が集まり、特にマンガ好きにとっては毎回見逃すことのできない賞となっています。

 第8回目となる2022年も、エントリー総数4,787タイトル、投票総数約46万票と大きな盛り上がりを見せ、そして8月31日(水)にいよいよ今年の受賞作が発表に!

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 そこでダ・ヴィンチWebでは、今年の発表に先がけ、歴代受賞者の先生方にアンケートを実施。受賞作についてはもちろん、先生が思う「次にきそうなマンガ」も教えていただきました。

 今回は、「次にくるマンガ大賞2021」Webマンガ部門1位『怪獣8号』(集英社)の松本直也先生です。

『怪獣8号』(松本直也/集英社)

Q1:先生にとって受賞作品はどんな作品ですか?

「前作『ポチクロ』(集英社)が不完全燃焼で終わってしまったものの、自分の集大成のような作品でした。しばらく何を描いても前作の2番煎じに感じられ、何も描けなくなりました。自分の“得意”に縛られていたんです。
考え尽くした結果次に描くものとして、成功したいという気持ちを捨て、自分の得意なものに囚われず、縛られず、自由に趣味のような気持ちで好きなものを描くというテーマで描き始めたのが『怪獣8号』です。なので、短くまとめるなら“挑戦の一作”です」

Q2:受賞した時の気持ちを教えてください

「自分の漫画が賞をいただける日が来るとは思っていなかったので本当に驚きました。
実感は今でも湧いていません。まだ自分をそれに相応しい人間だと思えていないのだと思います。
ただ、Q1でも描いたように『怪獣8号』は自分の限界を越えるために自分の“好き”と向き合い描き始めた作品だったので、受賞させていただけるほどたくさんの方々に読んでいただけているのが本当に嬉しかったです」

Q3:受賞後、自分の作品が来たなと感じた瞬間はありますか?

「“きた”という実感とは違うかもしれませんが、明らかに今までの連載とは違う事がたくさん起きています。メディアに取り上げていただいたり、グッズ化していただいたり、前作とは比較にならない数の閲覧や感想をいただいたりなど、これまでの僕では成し得なかった事がたくさん起きています。凄い事だなと自分でも思います」

Q4:先生の思う「次にきそうなマンガ」があれば教えてください。

「『あかね噺』(末永裕樹:原作、馬上鷹将:作画/集英社)
落語という漫画にするには難しそうな題材で、毎週面白くエンタメしてるのが本当に凄いなと思います。絵も雰囲気があって好きです。

『ガチアクタ』(裏那圭、晏童秀吉/講談社)
僕はバトル漫画が好きなんですが、特にこの作品は絵に込められてる熱がすごいです。凄まじい画力を表現力に昇華していて圧倒されます」

Q5:ファンに一言メッセージをお願いします。

「皆様のおかげで連載も2周年を迎えることができました。ありがとうございます。これからお話もどんどん佳境に入っていきますので、引き続き楽しんでもらえたら嬉しいです!」

次にくるマンガ大賞 公式サイト