お金の話をしない夫婦は損をしている! 夏休みはお金の話をするベストタイミング

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更新日:2018/7/12

「あさイチ」や「月曜から夜ふかし」など多くのテレビ番組にも出演するファイナンシャルプランナーの風呂内亜矢さんが、セミナー「上半期の家計を振り返る マネーの反省会」で、夫婦で考えるべきお金問題についてやさしく解説。一緒に暮らす2人できちんとお金についての情報を共有することの大切さと、そのときに話しておくべき内容について教えてくれました。貯蓄ゼロだけれども何とかしないと…とお悩みの方も必見です!

■お金の話をしない夫婦は、年間平均いくら損をしている?

 講演では、30〜40代の既婚者男女400人に聞いた家計事情のアンケート結果が発表された。それによると、貯蓄について「よく話す夫婦」は、「ほとんど話し合わない夫婦」に比べて、収入に対する貯蓄の割合が10%も高いことがわかった。仮に世帯収入が600万円ならば、じつに年間60万円に当たる金額。この差はかなり大きい!

「あなたの家庭では、毎月の収入のうちどの程度貯蓄を行っていますか?」出所:楽天市場

 一方、お金の話をしない夫婦にはどんなデメリットがあるのだろう。「相手がしっかり貯めてくれていると思っていたのに、全然貯めていなかった」「お互いそれぞれ保険をかけすぎているなど不必要な出費があった」など、お互いの思い込みで損をしてしまうケースもあるそう。

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「あなたの家庭の家計管理者はどなたですか?」出所:楽天市場

 世間一般の夫婦たちは、夫と妻のどちらがお金を管理しているのかも、ちょっと下世話なトピックながら気になるところ。結果は、妻が管理している家庭が51%と過半数。夫が管理するケースは26%にとどまった。ここまでの状況をまとめると、妻が家計をやりくりしているが、夫と貯蓄の話をしないことで、ちょっとずつ差が出てしまうケースが多いということになる。

■貯めるだけでなく「使う」ためにも情報共有を

 そもそも、お金のことを話題にしづらいのはなぜだろう? 風呂内さんによると、「相手のことを束縛してしまうようで遠慮してしまう」人が多いというが、プロとしての答えは「ノー」だという。なぜなら、お金の話をすれば、当然のように家計として貯めるべき金額を把握できる。その結果、パートナーを縛り付けるどころか、むしろ「余裕分で、個人としてのお金を気兼ねなく自由に使えるようになる」と、風呂内さんは話す。話し合いがまだできていない人は、こういったメリットを話の糸口にしてはどうだろうか?

 一方、「カードでキャッシングをしている」ことを言い出しづらい、というケースも少なくないそう。こうした事実を隠し続けることは金銭的な損得勘定だけでなく、精神的にもつらいことだろう。風呂内さんは、そんな夫婦に対して、「夫婦で話し合うことは『1人で悩みを抱えるパートナーを助ける』こと。それをぜひ知っておいて」と力を込める。たとえば、キャッシングのことを悩んでいても、白状した相手があっさりと「利息分がもったいないから、手持ちのお金で払っちゃおうよ」と即解決することもある。

 風呂内さんは「夫婦それぞれの得意分野を分担しながら、話し合うのもいい」と語る。たとえば妻は旅行が得意分野で、夫は保険や住宅ローン、ガジェットにくわしい、というのはよくある話だ。もし妻が、保険の話が難しくてよくわからないなら、夫に助けを求めつつ、ついでに貯蓄の話を切り出せば、関連している話題なので俄然乗ってくれるかもしれない。「家計のプラス面もマイナス面も共有して、ベストの選択をしていく」ことが、風呂内さんのいう「貯まる家庭」の条件だ。

※本記事の内容は、〈全国の既婚者400人に聞いた、「楽天市場 夫婦のお財布調査2018〉をベースに作成しています。