「夫が育児に参加しない」「家事をしない」ーー溜まったイライラが原因で体調不良になるなら“ポジションチェンジ”を試すべし!

健康・美容

公開日:2019/12/17

 女性特有のからだの不調やトラブルで悩んでいませんか。「お医者さんに行くほどではない…」「デリケートなことなので人には聞きにくい…」そんな体の悩みを、All Aboutガイドであり、ポートサイド女性総合クリニック・ビバリータ院長の清水なほみ先生に聞きました。自分のからだと向き合い、健やかに過ごす手助けとなってくれることでしょう。

 診療の中でも、夫などのパートナーへの不満があるのにそれを我慢しているがゆえに不調をきたしたり、相手を「謝らせたい」という気持ちが手放しきれずにイライラを抱えてしまっているケースにしばしば遭遇します。

 特に、産後と更年期世代には、パートナーへの何らかの「モヤッと」を抱えている方は非常に多いですね。体調不良の原因を探っていくと、「夫への無言のアピール」だったりすることも珍しくありません。

 夫が育児に参加しないとか、十分稼いでこないとか、家事をまったくやらないとか、親の介護を全部押し付けるとか、「モヤッと」の正体は人それぞれです。それらが体調不良につながるのは、その「モヤッと」を「ぶつけたいのにぶつけられない」「どうせ言っても無駄」と思い込んで、抱えたままになっているからです。

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 一番手っ取り早いのは、とにかく言いたいことを我慢せずに相手に言うことなのですが、たとえ口に出して言っても、相手の態度によって「また聞いてもらえなかった」と思ってしまったら、結局言わずに我慢しているのと同じ状態になります。

 この「モヤッと」を手っ取り早く解消する方法があります。「ポジションチェンジ」という方法です。つまり「相手の立場に立ってみる」ということですね。相手にイライラしながら相手の立場に立てと言われても、それは無理でしょう。なので、実際に相手になり切って「お芝居」をしてみるのです。

 もし、お友達同士で一緒にできそうだったら、次のやり方で行います。

 まずは、自分がパートナーに「ぶちまけたい」と思っていることを全部紙に書き出します。次に、椅子を向かい合わせで置いて、片方に自分が、もう片方にお友達が座ります。

 そして、お友達に先ほど書いた紙を渡して「私になり切って読んでもらう」のです。自分自身は、パートナーになり切ってその「ぶちまけている」言い分を聞きます。そして、パートナーになり切って言いたいことを言ってみてください。

 ペアでできない場合は、紙に書き出したことを「目の前にパートナーがいると思って」心を込めて言っている姿を真正面からスマホで動画撮影します。そして、今自分が座っていた椅子にスマホを置き、その向かい側にもう1つ椅子を置いて自分が座ります。そして、上記と同様に、パートナーになり切ってそのスマホの動画を見て、反論なり反省なり言いたいと思ったことを言ってみてください。

 この方法は、実際にやってみるとその効果が分かります。もし、お友達同士で集まってはパートナーの愚痴大会をしているようでしたら、一度ペアを組んでポジションチェンジごっこを試してみてはいかがでしょうか。