新型コロナウイルスについて妊娠中の方が知っておきたいこと

健康・美容

2020/4/10

 女性特有のからだの不調やトラブルで悩んでいませんか。「お医者さんに行くほどではない…」「デリケートなことなので人には聞きにくい…」そんな体の悩みを、All Aboutガイドであり、ポートサイド女性総合クリニック・ビバリータ院長の清水なほみ先生に聞きました。自分のからだと向き合い、健やかに過ごす手助けとなってくれることでしょう。

 新型コロナウイルスに関するさまざまな情報が飛び交っているので、妊娠中の方の中には極端に感染を恐れてしまったり、不安を感じている方もいらっしゃるかもしれません。このウイルス自体が、新しいものであり、まだ医学的なデータとしては蓄積されたものがほとんどなく、特に国内の妊娠中の発症例がないため、海外のデータなどを参考にして「きっとこうだと思われる」という情報しかお伝えできないのが現状です。

 コロナウイルスとは、そもそも風邪の原因ウイルスとして存在していたものです。それが、突然変異によって、これまで存在していたウイルスより感染力が強かったり、重症化するリスクが高いものに変化したのが「新型コロナウイルス」です。これまでも、重症化しやすいコロナウイルスとして2003年にSARSが2012年にMERSが流行しています。今回の新型コロナウイルスは、これまでに見つかっていたウイルスとは遺伝子の構造が異なり、現在世界的に流行しているという状態です。新しいウイルスなので、まだワクチンがなく、予防するためには、このウイルスに「接触しない」「接触しても感染しないようにする」ことが重要になってきます。

 以前、H1N1 インフルエンザ A2009が流行った時には、このインフルエンザウイルスに妊婦さんがかかると重篤化しやすいということが報告されました。今回の新型コロナウイルスが、「妊娠している」ということが重篤化のリスクになるのかは、また未知な部分があります。ただ、新型コロナウイルスの感染者数が多い中国湖北省でも、現時点で妊婦における重症化や胎児障害の報告はありません。

 しかし、⼀般的に、妊婦さんが肺炎になると、横隔膜が持ち上がり、うっ⾎しやすいことから重症化する可能性があります。なので、妊娠中は、「できるだけウイルスに接触しない」ことと「肺炎を引き起こさない」ことが大事になってくるのです。

 妊娠中の方が、感染予防のためにできることは、できるだけ外出を控える・人の多く集まる場所にはいかない・こまめに手洗いをする、といった一般的な感染予防に加えて、妊婦健診時の「病院で感染するリスク」を下げることでしょう。状態が安定していたら妊婦健診の間隔をあける・総合病院で分娩予定なら妊婦健診だけ近所のクリニックで受けられるようにしてもらう・受付や会計は家族に代行してもらって「病院内」に滞在する時間を短くする、といった工夫ができると思われます。

 万が一、咳や微熱が続く・強い倦怠感があるなどの「コロナかもしれない」症状が出たら、まずはお住まいの自治体のコロナ相談窓口に連絡しましょう。一般の方は、症状が「4日間以上」続くかどうかを自宅待機して観察するように言われていますが、妊娠中の方は4日間待たず「2日間」続いたら受診を検討することが推奨されています。気になる症状があれば、不安を抱えず各相談窓口に相談してみることをおすすめします。