ヨルシカの音楽を創る2人は、どんな本を読んでいる?――n-buna「良い文章からは季節の匂いがする」 suis「何度も読み返した漫画」

音楽

公開日:2020/8/12

 選びぬかれた言葉で構築された歌詞、楽曲に通底する物語性──。ヨルシカの音楽を創る2人は、どんな本を読んでいるのか? 深く心に残っている本について伺った。

n-buna

「良い文章からは季節の匂いがします。僕が山頭火、放哉、子規、井月といった俳人が好きなのも、作品の根底に言葉の匂いが在るからです。下手に難解な語彙を駆使しなくても、何気ない一文で情景の浮かぶ文章がこんなにも世の中には溢れている。宝探しみたいで良いですよね」

suis

「何度も読み返した漫画です。〈歌わないと死んじゃう〉と言う千夏にとっての〈歌〉と自分にとっての〈歌〉は同じものなのではないか。私は彼女に共感して、また、彼女の持つ歌声の力に憧れを抱いていました。美しい自然の中で歌い出す姿にはいつもつられて歌い出したくなります。初めて読んだのは主人公の千夏と同じ10歳の時です。当時は上手く想像できなかった千夏の歌声が、今は聴こえるような気がします」

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取材・文=河村道子

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