小学生の子どもと家で2人きり…リモートワークを快適にこなすための3つの方法

ビジネス

更新日:2020/11/19

リモートワーク大全
『リモートワーク大全』(壽かおり/ポプラ社)

 リモートワーク・テレワークを実施する企業が増えてきた。だが、家での仕事は何かとトラブルが多い。特に子どもがいる家庭では、子どもがオンライン会議に乱入したり、仕事中に不要不急の用事を頼んできたりなどして、「家だと全然仕事にならない」と悩んでいるお父さんお母さんも多いことだろう。

 そんな人には、『リモートワーク大全』(壽かおり/ポプラ社)が参考になるに違いない。この本は、リモートワーク・テレワークのために必要なことがすべて詰まった一冊。もちろん、ツールやアプリ、会議・打ち合わせの効率的なやり方についての記載もあるが、特に、子どもとの接しかたに関する内容は、子どもがいるリモートワーカーたちの強い味方となることだろう。著者である壽かおり氏にも小学生のお子さんがいるのだそう。

 壽氏によれば、家で一人、赤ちゃんや未就学児の面倒を見ながら働くのは難しいが、小学生以上の子どもであれば、工夫次第では、2人きりでも快適なリモートワークは可能だという。本書の記載から、子どもの世話もしながらリモートワークを実現するための方法をほんの少しご紹介しよう。

advertisement

タイマーをかけて一緒に勉強&仕事

 小学生以上の子どもならば、家に帰ってきたらやるべき宿題やお手伝いなどがあるはず。親が仕事の片手間に、それを監督するのは簡単なことではない。たまに様子を見に行ったら、ゲームばかりしていて宿題をやっていなかったり、「集中したいからしばらく話しかけないで」と言っておいたのに、「アイス食べていい?」「宿題のプリント、見つからないよー」などと話しかけられたり…。

 そういう時にはタイマーが役に立つと壽氏はいう。壽氏は、タイマーを使って、「30分集中してこのドリルをできるだけ終わらせよう! ママも30分は集中して仕事する。終わったら一緒に休憩でアイス食べようね」などと声をかけ、一緒に集中する時間を作っているのだそうだ。30分の間は互いにそれぞれの作業に集中して話しかけないのがルール。取り組む時間を決めるよりも、何ページまで終わらせるといった取り組む量を決めた方が集中できる子もいるだろうから、子どものやりやすい方に合わせて決めると良いだろう。

オンライン会議のために“サイン”を決めておこう

 オンライン会議中であることに気づかない子どもから、大声で話しかけられるというのはよくあることだ。会議前に「今から会議だから、静かにしてね」と必ず声をかけるようにしよう。さらに、オンライン会議中に子どもに話しかけられたときのために、ハンドサインを決めておくといい。壽氏の家の場合は、カメラに写らないところで、指でバツを作るだけ。「このサインは、『今オンライン会議中だからお返事できない、ちょっと待って』」の意味だと伝えているため、ハンドサインを見たら、緊急でなければ引き下がってくれるようになったのだそうだ。

仕事をする親の姿を見せるのも勉強

 子どもがいるリモートワーカーなら誰しも、自宅にいるのに、子どもに背を向け、画面に向かっている時間もあるだろう。壽氏は子どもに自分がどんな仕事をしているのか、子どもの年齢に合わせて伝えてきたという。子どもが学校で友達などに親の仕事について話してしまう可能性があることは難点だが、そのことにさえ気をつければ、子どもに仕事をしている姿を見せることも、子どもにとってきっと良い勉強になるに違いないのだ。

 リモートワーク・テレワークは、子どもと向き合う良い機会。この本とともに子どもとしっかり話し合って、お互いがストレスなく過ごすための方法を考えてみてはいかがだろうか。

文=アサトーミナミ