土屋太鳳さんが選んだ一冊は?「絵本の中のあらいぐまの親子から、子育てについても考えさせられた」【インタビュー】
公開日:2026/4/20
※本記事は、雑誌『ダ・ヴィンチ』2026年5月号からの転載です。

赤ちゃんの頃から、きょうだいと一緒に母の読み聞かせで育ったという土屋さん。『まんげつのよるまでまちなさい』はその中の一冊だった。
「今は私の小さな家族に読んでいるんです。それで改めて素晴らしい絵本だと実感して。あらいぐまのぼうやが、満月になるまでに心も体も成長する。それをとても丁寧に描いた、深い物語なんですね」
絵本の中のあらいぐまの親子から、子育てについても考えさせられた。
「これダメ、あれダメって叱らないといけない瞬間が、どうしてもたくさんあるんです。でもあらいぐまのお母さんは、それを満月の夜まで待つという楽しい約束に変えて教えてあげている。そうやって子どもの成長を見守る姿がすごく素敵だし、勉強になります」
絵本は自身の「心の財産」と土屋さんは言う。
「母がたくさんの絵本を読み聞かせてくれたおかげで私は物語が好きになって、物語の中で生きる俳優の仕事に就くことができました。私の小さな家族も、私と一緒に『まんげつのよるまでまちなさい』のぼうやを見ながら、いろんなことに好奇心を動かしています。子どもが自分で発見して自分のペースで学べる、絵本は本当にいいなと思います」
土屋さんは、間もなく放送スタートする刑事ドラマ『ボーダレス〜広域移動捜査隊〜』で佐藤勝利さんと共にダブル主演を務める。
「昨今は現実社会でも複雑な事件が増え、広域捜査の必要性は増しているのではないかなと感じます。まさに今という時代を捉えたドラマだと、演じながらワクワクしています。実際に起こっているような社会問題を扱っていますので、それも興味を持ってご覧いただけたらと」
土屋さんの役どころは、移動捜査課に所属するノンキャリアの刑事・仲沢桃子。佐藤さん演じる新人刑事・黄沢蕾ら7人のチームでトラックを駆って、容疑者を追い詰める。
「桃子は一見強い女性なのですが、ストーリーが進むにつれ、彼女にとっての強さとは?と問い直します。佐藤さんの演じる蕾は、いい意味で真っ直ぐすぎて(笑)。桃子も私も、その明るさに救われています」
移動捜査課のチームワークに注目してほしいと土屋さん。
「7人の刑事は皆、過去を背負っています。それが次第に明らかになり、それに向き合いながら共に成長します。事件を解決するだけではない、立体感のある人間ドラマです」
取材・文:松井美緒 写真:TOWA
ヘアメイク:尾曲いずみ スタイリング:小川未久 衣装協力:ニットカーディガン、スカート/FETICO(THE WALL SHOWROOM☎050-3802-5577)、イヤーカフ、ブレスレット、リング/すべてe.m.(e.m. 青山店☎03-6712-6797)、チョーカー/プリュイ(プリュイ トウキョウ☎03-6450-5777)、その他スタイリスト私物
つちや·たお●1995年、東京都生まれ。2008年に『トウキョウソナタ』にて映画デビュー。NHK連続テレビ小説『まれ』など幅広いジャンルで活躍し、第39回日本アカデミー賞新人俳優賞、第41回同賞優秀主演女優賞、第48回同賞優秀助演女優賞を受賞。『マッチング TRUE LOVE』(秋)、『SUKIYAKI 上を向いて歩こう』(12月25日)などの公開を控える。

『まんげつのよるまでまちなさい』
マーガレット·ワイズ·ブラウン:作 ガース·ウィリアムズ:絵 松岡享子:訳
ペンギン社 1100円(税込)
大きな栗の木の根元に住むあらいぐまのぼうやとお母さん。まだ夜を見たことがないぼうやは、お母さんに「ぼく、おもてへいって よるをみたい」と言うけれど、お母さんの答えは決まって「まんげつになるまで まちなさい」。子どもの成長と親子の愛を捉えた名作絵本。

『ボーダレス~広域移動捜査隊~』
監督:星野和成、本橋圭太
脚本:君塚良一
出演:土屋太鳳、佐藤勝利、北大路欣也、井ノ原快彦
4月8日より初回拡大でスタート テレビ朝日系 毎週水曜21時~
●警視庁vs.所轄などの縄張り争いを打破して広域指定事件を解決すべく、警察庁が試験的に運用を決めた爆走する捜査本部=移動捜査課。事件の展開に応じてどこへでも行ける大型トラックの捜査本部「一番星」を駆って、組織のはぐれものだった7人の刑事が事件解決に挑む。
