陰キャ男子vs社長令嬢の“生徒会長”選挙バトル!? 幼なじみの真っ直ぐな応援演説が沁みる『きみと一緒に通いたい』最新2巻

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公開日:2026/5/29

きみと一緒に通いたい
きみと一緒に通いたい(うおやま / 白泉社)

 『ヤンキー君と白杖ガール』の作者・うおやまの最新作にして、「まんが王国」の20周年記念キャンペーンでヤングアニマル編集部イチオシ作品にも選ばれた『きみと一緒に通いたい』(白泉社)。待望のコミックス最新2巻が、2026年5月29日(金)に発売される。

 同作は、いわゆる陰キャな主人公が大切な友人のために生徒会選挙へ挑む学園友情ドラマ。作者のうおやま曰く「小市民の『抵抗』」を描いた作品であり、物語を通して社会における「普通」や「平等」といったテーマを問いかけている。

 主人公の吉木星太(よしき せいた)は、いじめられっ子でありながらも芯の強さを持つ高校1年生。そんな彼が私立の進学校「優紀高校」の生徒会長に立候補するという大胆な行動に出るのだが、その背景には幼なじみ・葉月光流(はづき ひかる)の存在があった。

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 光流は成績優秀な生徒で、優紀高校への進学も十分可能な学力を備えていた。しかし下半身が不自由で車椅子生活を送っていたことから、バリアフリー設備が整っていない学校側に受験辞退を迫られてしまう。

 入学後にその事実を知った星太は、校長すら凌ぐ権力を持つ“優紀高校の生徒会長”になることを決意。エレベーター新設を公約に掲げ、逆風のなか生徒会選挙へと挑んでいくのだった。

 友達が少ない星太は、そもそも入学したばかりの1年生。圧倒的に立場が弱いうえ、対抗馬は学校へ多額の寄付を行う大企業の令嬢にして、現生徒会副会長の黛まり花(まゆずみ まりか)だ。その支援によって学園の低額な学費が実現していることもあり、彼女に勝つのは決して容易ではない。

人生はどうしても不平等なもの。それでも「普通」に生きたい

 そんな中、コミックス最新2巻では、ついに立候補者演説会が幕を開ける。全校生徒の前で自らをアピールできる絶好の機会なのだが、生徒たちのヤジを浴びた星太は、いきなり喧嘩を売るような演説を繰り広げてしまう。だが、“心強い味方”が登場したことで空気は一変。果たして星太の真剣な思いは、無事に全校生徒へ届くのだろうか。

 今巻の見どころは、なんといっても応援演説に駆けつけた“光流”の真っ直ぐな言葉。人生はどうしても不平等なものだが、それでも「普通」に生きたい。対立ではなく調和を望む――そうした彼の思いは作中人物のみならず、読者の心にも強く響くはずだ。

 他方で『きみと一緒に通いたい』では、「差別する側」の視点まで丁寧に描かれている点も特徴のひとつ。双方に寄り添うことで、人間が理解し合うために何が必要なのか、その答えが少しずつ浮かび上がってくるだろう。暗いニュースが絶えない時代だからこそ、同作を手に取り、青少年たちが紡ぐ“つよくてやさしい”物語に触れてみてほしい。

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