山田杏奈「これが人生で初めて、自分の言葉を形にしてみた作業。改めて本当に難しいと思いました」

あの人と本の話 and more

2019/4/6

毎月3人の旬な有名人ゲストがこだわりのある1冊を選んで紹介する、ダ・ヴィンチ本誌の巻頭人気連載『あの人と本の話』。今回登場してくれたのは、映画『小さな恋のうた』の公開を控える山田杏奈さん。好きな作家や撮影の舞台裏、学校と女優業の両立などついて聞いた。

山田杏奈さん
山田杏奈
やまだ・あんな●2001年、埼玉県生まれ。「ちゃおガール☆ 2011 オーディション」でグランプリ受賞。16年に『TOO YOUNGTO DIE! 若くして死ぬ』で映画初出演、18年には『ミスミソウ』で映画初主演を果たす。今年1月に写真集『PLANET NINE』を発売。ロッテガーナミルクチョコレートのCM出演など注目の若手女優。
ヘアメイク:横山雷志郎(Yolken) スタイリング:武久真理江 衣装協力:ワンピース5万9000円(ポール・スミス/ポール・スミス リミテッドTEL03-3478-5600)(税抜)

 本誌のために宮本輝『錦繡』を選んでくれた山田杏奈さん。読書好きの彼女。好きな作家はと聞くと?
「赤川次郎さん。とくに小学生の頃大好きで、『三毛猫ホームズ』シリーズとか『セーラー服と機関銃』とか、図書館にある本はほとんど読んだと思います。群像劇的なお話が多くて、そこもいいんですよね。映像化も多いので、私も機会があれば何か参加させていただければ嬉しいです」

『小さな恋のうた』は、タイトルの通りMONGOL800の名曲から誕生した物語だ。舞台は沖縄。山田さんは高校生バンドのメンバーを演じ、作中ではかっこいいギタープレイと魅力的な歌声を披露している。ギターを触るのは初めてで、半年余にわたり猛練習をした。その過程で“言葉”の難しさにも触れたという。

「練習の一つとして、作詞に挑戦したんです。参加したのは、共演させていただいた佐野勇斗さんと眞栄田郷敦さん。私と佐野さんがそれぞれ作詞して、眞栄田さんが曲をつけてくださって。テーマは佐野さんが“恋”で、私が“怒り”。これが人生で初めて、自分の言葉を形にしてみた作業で、改めて本当に難しいと思いました。結局、自分の中にあるものしか出てこないんですよね。歌や物語を作る方って、当然のように他者の心を形にするじゃないですか。それって、すごいことですよね。大変だったんですけど、最後にできた曲を3人で歌ってとても楽しかったです」

 最後に、自身も高校生である山田さんに、女優業と学業の両立について聞いてみた。

「小学校5年のときからこのお仕事をさせていただいて、仕事も勉強も全部自分の責任だという思いが強かったんですね。だから、同級生には迷惑かけたくなかったし、仕事を言い訳にしたくなかったので、勉強も頑張りました。ただ、私は一つのことに集中するのが苦手なので、逆に仕事と学校という二つの場所があってよかったなと思います。勉強に集中している同級生のほうがずっとすごいですよね」

(取材・文:松井美緒 写真:山口宏之)

 

映画『小さな恋のうた』

映画『小さな恋のうた』

監督:橋本光二郎 脚本:平田研也 Inspired by the songs of MONGOL800 出演:佐野勇斗、森永悠希、山田杏奈、眞栄田郷敦、鈴木 仁、トミコクレア/世良公則 配給:東映 5月24日(金)全国ロードショー 
●沖縄の小さな町で、プロデビューが決まったばかりの高校生バンド。しかし運命を変える悲劇が起こり、彼らは未来を見失う。そして彼らの前に1曲のデモテープと米軍基地に住む少女が現れた。
(c)2019「小さな恋のうた」製作委員会