累計55万部の傑作ミステリー『火の粉』連ドラに期待大!「クレイジーさを徹底してほしい」

エンタメ

2016/2/7


 2016年1月末、フジテレビが「4月より土曜日夜に新たな番組をスタートさせる!」と発表した。23時40分~24時35分の間に設けられた、55分の新たな放送枠は“大人に向けた本格派ドラマ”をコンセプトにしたドラマ枠になるという。同枠の記念すべき第1作目は、雫井脩介のミステリー小説『火の粉』の連続ドラマ化。この発表に「原作が超怖いし、夜には向いてそうだから期待できる」と期待と慄きの声が上がっている。

 1999年、「第4回 新潮ミステリー倶楽部賞」を受賞、作家デビューを果たした雫井(受賞時:内流悠人名義)。同賞に輝いたのは、五輪を目前に控えた日本柔道強化チームのコーチ・望月篠子が、柔道界から「代表候補の中から、ドーピングをしている選手を突き止めよ」と言い渡されるという物語『栄光一途』で、デビュー作でありながら読者からも「人を惹きつける文章力と人物描写は天才的なもの」「後味の悪さの残る結末を、上手く光の見える方向へ導き纏めている」「ドーピングも単純な問題ではないと、改めて考えさせられた」と高い評価を得た。

 その後、癌に冒されていく老刑事が最後の事件に命を賭ける『虚貌』、『栄光一途』の主人公・望月籐子がアルペンスキー界の底知れぬ闇に挑む『白銀を踏み荒らせ』と、コンスタントに作品を発表してきた雫井の4作目が、今回ドラマ化が決定した『火の粉』となる。

 子供を含む一家3人殺害事件の容疑で裁判に出廷した武内真伍は、自分も犯人に背中を強打されケガを負ったと主張。一方、検察は「背中のケガは自作自演」と主張したのだが、検察の主張は立証できず、裁判官・梶間勲は武内に無罪を言い渡した。その後、梶間は裁判官を辞め、大学教授として働いていたのだが、ある日、隣りに武内が引っ越してくる。愛嬌ある笑顔、気の利いた贈り物、老人介護の手伝いなど、武内は溢れんばかりの善意で梶間家の人々の心を掴んでいく。しかし、武内が越して以来、不可解なことも起き始め… と、物語が展開していく。

 読者の反応はというと、「怖すぎた。『こんな人が本当にいるの?』ってほどに狂人」「武内の親切は度を越えていて、気味悪すぎ」「単なるサイコとかストーカーではない、底冷えのするヤバいおじさんの激ヤバエピソード満載」「怖い怖い怖い! これはサスペンスでもミステリーでもない。ホラーでしょ!」「介護と育児の痛々しい描写が胸を締めつけられた」「序盤から何か起こるという悪い予感に襲われ続ける、ドキドキする物語だった」など、一様に恐怖を口にしている。しかし、それだけではないようで「冤罪という問題を考えさせられる深い作品」「ラストもしっかりしていて、たくさんの社会問題を考えてしまう」といった感想も見られる。

 そんな『火の粉』が、4月2日(土)より連続ドラマとしてスタート。キャストやスタッフなど詳細は不明だが、フジテレビが50年以上にわたり培ってきた“人間ドラマ”を存分に描く、スリリングなサスペンスドラマになるという。ドラマ化を知った読者からは「ヤバい、これめちゃ怖いやつだ」「いま1番気になってるドラマ」「誰が犯人やるんだろう。深夜枠だし、小説を忠実に再現して恐怖ドラマにしてほしい。絶対観よう」「まさかの『火の粉』ドラマ化。クレイジーさを徹底してほしい」など、放送を楽しみにする声が多く上がっている。

 累計55万部を突破し、“徹夜本NO.1”の呼び声も高い『火の粉』は、原沙知絵、愛川欽也、村田雄浩らが出演し、単発ドラマとして2005年に放送されているが、連続TVドラマとしては今回が初。物語の肝となる武内を誰が演じるのかも含め、良作になることに期待したい。

■『火の粉
著:雫井脩介
価格:762円(+税)
発売日:2004年8月2日
出版社:幻冬舎