『Oggi』人気スタイリスト髙橋リタのファッション美学に学ぶ、流行に流されない大人のベーシック・スタイル

暮らし

2019/5/21

『RITA’S STANDARD スタイリスト髙橋リタのシンプル&洗練ルール』(髙橋リタ/小学館)

 子どもの頃に読んだティーン誌で、憧れのモデルが「ベーシックでシンプルなものが似合う人が一番おしゃれ」と言っていた。子どもながらにその言葉に心から共感したし、大人になった今もその考えは変わらないのだけれど、いざ大人になってみると、ベーシック・スタイルって本当に難しいと気づく。ベーシックなアイテムこそ体型の良し悪しが着こなしの完成度に影響する気がするし、ただそのまま着ただけではおしゃれに見えないからだ。

 年齢を重ねるほどハードルが上がるベーシック・スタイル。『RITA’S STANDARD スタイリスト髙橋リタのシンプル&洗練ルール』(髙橋リタ/小学館)は、悩んだ時に開きたい教科書のような1冊だ。

 著者の髙橋リタさんは女性ファッション誌『Oggi』などで活躍する人気スタイリスト。同誌では2006年から10年以上「リタ・ベーシック」を連載。シンプルベーシックをベースに旬の気分が絶妙に反映されたスタイリングは、20代後半~30代の女性から圧倒的な支持を集めている。

 本書はその連載のアーカイブを振り返りつつ、ずっと変わらず根底にあり続けるリタさんのファッション美学“シンプル&洗練”が息づく着こなしの作り方を解説する。

素敵な大人のスタイルを叶えるブレないルール

 連載のアーカイブを見ても、リタさんの好みには本当にブレがなく、いつの時代のスタイリングも色褪せず魅力的だ。

 本書では読者の着こなしの参考になるよう、そのスタイリングの魅力を10個のルールとして落とし込み、具体的なスタイリング例とともに紹介している。

STANDARD RULES 01「シーンレスに映えるテーラーメイドのジャケットをまずは1着そろえる」

「クリーン・知的・品格」の基本キーワードを満たしつつ、「ベーシック・カジュアル・モード」をバランスよく織り交ぜるのがリタ流。きちんと感のあるリネン混ジャケットにクリアな白のノースリーブT、小物はタン色のローファー、パールで品よく、かごバッグで遊び心を。このスタイリングこそ、「RITA’S STANDARD」の真髄。

STANDARD RULES 07「クラシカルな着こなしのお手本はジャッキーや「奥さまは魔女」のサマンサ」

ジャッキーはかつてのアメリカのファーストレディ(ジャクリーヌ・ケネディ・オナシス)。『奥さまは魔女』は1964~72年に放送されたアメリカのテレビドラマで、サマンサはその主人公。リタさんはスタイリングをするとき、彼女達が持つ「グッド・ガール」な雰囲気をつねに意識しているのだそう。いつの時代にも愛されるエッセンスがあるからこそ、色褪せないコーディネートになるのだとか。

10のルールを実践するために揃えるアイテムはコレ!

「まず何を揃えたらいいの?」という人のために、リタさんセレクトの最新スタンダード・ワードローブも紹介。タイムレスな魅力を持ちながら、旬のエッセンスをトッピングしたセレクトに加え、着こなし実例やそれぞれのアイテムがより映えるテクニックも掲載。

どんなアイテムを選べば素敵な着こなしを作れるのか教えてくれる、図鑑のようなページ。リネンジャケットなら「肩からはおってサマになるダブルディテール」で「丈感はやや長め」。

「ブラックドレスを着るときはジャッキーが好んで着ていたようなシンプルなタンクワンピを参考に、だれからも愛されるノーブルな着こなしを目ざします」とリタさん。足もとはフラットシューズが断然今どき。

 本書を読めばリタさんのファッション美学に触れることができ、大人の女性を素敵に見せるベーシック・スタイルのノウハウが身につくはず。普遍的なのに今っぽさもあるスタイリングの作り方を知れば、自信を持っておしゃれを楽しめそう。

文=箕浦 梢