たった1日で改善することも? “あの野菜”を毎日50g食べると花粉症が改善する!? 東大名誉教授が提案する驚きの花粉症対策法

健康・美容

更新日:2020/5/11

■ゴボウを食べて酪酸菌を活発にしよう

 花粉症に苦しむ人は、薬を飲んでアレルギー症状を鎮める対症療法ではなく、腸内フローラを良好にする腸活によって、アレルギー症状を根本的に改善する根本治療を行うと効果的だという。

 その腸活とは、腸内細菌の一種である「酪酸菌」を活発にすることだ。そこで気になるのが、酪酸菌を増やして活発にする方法である。

 小柳津氏は「フラクトオリゴ糖を食べれば、酪酸菌が活発になる」ことを突き止めた。フラクトオリゴ糖は、食物繊維を多く含む根菜類や葉物野菜に含まれている。具体的には、キクイモ、ヤーコン、チコリの根などだが、身近なスーパーではなかなか手に入らない。

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 けれども心配しないでほしい。本書では誰でも簡単に入手できる野菜も挙げられている。それはきんぴらにすると美味しい根菜類、ゴボウだ。

 1日に食べたい理想的な量は100g。およそ1本分だ。ただしお腹いっぱいになってしまうので、ちょっと難しいだろう。そこで小柳津氏は「毎日ゴボウを50g、同じく根菜野菜のタマネギを2分の1個程度食べるのが現実的」と提案している。

 驚くべきことに小柳津氏は、「花粉症の強度によって個人差はありますが、本当に花粉症が1日で治ります」と本書で明言している。毎年花粉症に悩まされている人は、薬による対症療法を行いながら、ゴボウを食べる腸活も並行して行ってみるといいかもしれない。

 このほか本書は、酪酸菌を増やす腸活が、睡眠障害の改善や認知症予防、さらにはガン予防にも効くと解説する。腸活は私たちの想像以上に体の健康のカギを握っているようだ。

 最近ではさまざまなメディアで、腸が及ぼす健康効果について注目されるようになった。ある研究では、食べ物の「消化」が動物のもっとも根幹となる行為と指摘されている。それだけ腸は健康を左右する存在であり、これからさらに注目される臓器であると考えさせられる。

文=マツナガヒロツグ