ぶっちゃけ復縁ってアリですか？ 元カレのアプローチに思わずときめく社内恋愛×復縁ラブコメ

　年を重ねれば重ねるほど、恋愛における「別れ」がつらくなってきているのは気のせいだろうか。趣味や仕事に没頭して忘れようとしたり、新しい恋を探したり、時間が解決してくれるのを静かに待ったり……。
　
　乗り越え方は人それぞれだが、中にはどう頑張っても忘れられない恋も存在するものだ。
　
　そんな過去の恋愛を取り戻す様子を描いたラブコメディ『三ヶ月前に別れた先輩後輩の話』（KADOKAWA）が7月22日に発売された。みいみつきのデビュー作にして発売後即重版が決定した、Twitter発の話題の一作である。

　周囲に内緒で社内恋愛をしていた、宇佐美奈央と堂林一馬。物語は、二人が別れて三ヶ月経ったところから始まる。同じ会社に勤めているため別れても関係を断つわけにいかず、帰り道や会社の廊下など、二人はさまざまなところで遭遇してしまう。

ちょっとしたすれ違いから喧嘩をこじらせて別れに至ってしまった二人だが、彼女への想いを諦めきれない堂林は、過去のあやまちを反省し復縁に向けて努力を重ねている。

　いつもちょっとタイミングが悪かったり、うっかりミスをやらかしたりしながらも、ただひらすらに宇佐美を想い続ける堂林。はじめはそっけなかった宇佐美も、彼の熱心なアプローチにだんだんと心を動かされていく。

　最初こそ「もう早く復縁しちゃえよ！」と思いながら読んでいたが、あまりにも不器用でピュアな二人の恋模様を見ているうちに、「このもどかしさがクセになる！やっぱりまだ復縁しないでくれ……」と、だんだん複雑な気持ちになってくるから面白い。

　書籍には、二人がまだ付き合っていた頃のエピソードなど、Twitterでは読めない胸キュン描き下ろしエピソードがたっぷり40ページ以上収録されている。

　ときめきを大量摂取したい！ という人はもちろん、実際に忘れられない恋愛に悩んでいる人にとっても、希望の光をもたらしてくれる作品になるのではないだろうか。ぜひ、この不器用すぎて尊すぎる大人の恋の行く末を一緒に見守ってほしい。

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