「半沢直樹」ロスの今、大考察! フェアリー渡真利とタブレット福山の“気になる関係”とは?

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公開日:2020/10/10

日曜劇場半沢直樹 公式ブック
『日曜劇場半沢直樹 公式ブック』(講談社:編/講談社)

 最終回の世帯平均視聴率が32.7%(関東地区、ビデオリサーチ調べ)と、新シリーズもまた社会現象を巻き起こしたドラマ「半沢直樹」。個性的なキャラクターが今作の大ヒットに貢献したと思われるが、この記事ではそんなキャラたちについてもう少し考察を深めていこう。
 
 まずは、及川光博が演じた、半沢の同僚で相棒・渡真利の“今後”について。9月6日に放送された特別番組「生放送!!半沢直樹の恩返し」では、渡真利というキャラについて及川は「主に半沢と電話してるか、一緒に飲んでるかで、アレクサのような使われ方をしている」「都市伝説では、半沢君にしか見えてない存在と言われている」「フェアリーなんじゃないか」と持論を展開して、スタジオの爆笑をさらっていた。
 
 確かに渡真利は終始、業務そっちのけで相棒の半沢のために奔走していたかのように見える。しかしそんな渡真利に、ドラマ終盤では“別の相棒”ができていた。“タブレット男”こと、福山(山田純大)だ。

いつの間に!? フェアリー渡真利とタブレット福山の気になる関係

 敵陣営の灰谷(みのすけ)を追い詰めるシーンでは、渡真利と福山が異色のタッグを結成。さらに最終回では、箕部幹事長(柄本明)VS半沢の生中継された会見を、隣同士で見守り、半沢が政府の要求を断固拒否した際には2人は顔を見合わせて喜びあっていた。ネット上ではこのシーンに「絶対に親友になれそう」「いつの間にかめっちゃ親しくなってるの胸アツ」といった声があがっており、2人のカップリングを妄想する声まで飛び出すことに。

 人脈を駆使して半沢の援護をする渡真利と、データを使って半沢の援護をした福山。似たもの同士、しかも2人とも融資部であるので、確かにこの1件をきっかけに大親友になっても不思議ではなさそうだ。もし次作があれば、福山が半沢の同期飲み会に当たり前のように参加していたりして…。

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 しかしここで気になるのが、福山はそもそも再登場まで何をしていたのかということ。前作では大和田(香川照之)のしもべとして登場したものの、半沢にコテンパンにされていた。そして今作で再登場した際には「前にあなたに関わったせいで私の出世は遅れてしまいましたが、ある方に救っていただきましてね」と、身の上を少し明かしている。

 ここでいう“ある方”とはもちろん大和田のことだろう。とすると、前作の最終回後、大和田は降格処分というボロボロの状態になったものの、部下の福山を見捨てずに庇っていたことになる。また、福山は半沢のことを相当恨んでいただろうが、大和田の命令とあらば素直に半沢に協力するという忠実ぶり。どうやら大和田と福山の間には、作中屈指の固い絆があるのかもしれない。こうした背景を考えると、大和田の言う「施されたら施し返す、恩返しです」という言葉は、中野渡頭取(北大路欣也)と大和田の間だけではなく、大和田と福山の間にも通じることだとも推察できる。

 福山は来る大和田への“恩返し”のために銀行内で真面目に努力をしてデータ力を磨き上げ、今作では大和田のために再び危険な橋を渡っていたのだろう。なんて義理堅い男なんだ…。

 今まだ「半沢直樹」ロスだという読者の方々は、ドラマを振り返りながらキャラクターの背景を考察すると、なお一層おもしろい新たな発見があるかもしれない。

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