「3秒ルール」の根拠って? 『空想科学読本』柳田理科雄監修、誰にでも起こりうる30の危機的状況を科学の力で解決するお役立ちライフハック【書評】

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PR 公開日:2026/6/26

集英社最強科学まんが 読まなかったら超危険!?図鑑 日常のピンチ編
集英社最強科学まんが 読まなかったら超危険!?図鑑 日常のピンチ編(赤パジャマのヤコ:原作、パク・ジョンウン:著、イ・ヨンア:画、日本語版監修:柳田理科雄/集英社)

 大人になると、「なぜ子どもの頃にもっと勉強しておかなかったのだろう……」と後悔する瞬間に何度も出くわす。なかでも理科の科目に苦手意識を抱いていた筆者は、「これが将来、一体何の役に立つのか?」と理屈を捏ねては、勉強することから逃げてばかりいた。でも、大人になった今だからこそわかる。生活の中で身に起こるアクシデントの多くは、理科の知識で対処できるのだ。

 とは言え、大人が子どもにどれだけ理科の大切さを力説したところで、勉強に興味を持たせることはやはり難しい。そこでおすすめなのが、この『集英社最強科学まんが 読まなかったら超危険!?図鑑』(パク・ジョンウン:著、イ・ヨンア:画、日本語版監修:柳田理科雄/集英社)だ。知識や経験でなんとな〜くわかってはいても、うまく言語化できなかった世の中のさまざまな現象。それらをマンガのスタイルで気軽に学ぶことができ、子どもだけでなく、大人にとっても非常に役立つ一冊となっている。

 メインとなっているキャラクターは科学の知識が豊富なヤコ兄と、彼の家にいつも遊びにきている好奇心旺盛な従兄弟のマル。また、ヤコ兄のお母さんやマルの学校の友人たちも登場し、彼らが日常で遭遇するいろんなトラブルや疑問をマンガで紹介している。テーマは〈体〉〈生活〉〈食べもの〉にまつわる危機や現象でわけられているほか、〈突然訪れるピンチ〉を加えた4つの章で構成。いずれも、誰にでも起こりうるシチュエーションだけに、きっと多くの人が「なるほど、理科の授業で学ぶことは、ここにつながっているのか!」と知的好奇心をくすぐられることだろう。

 特筆すべきは、こうしたトラブルの原因や要因についてもしっかりと言及している点だ。その解説の仕方も教科書のような堅苦しさがなく、大事な知識やちょっとした雑学をSNS風の会話形式であったり、コミカルなイラストで表現し、飽きがこないよう、ページごとに異なる印象を与える工夫がなされている。

 例えば、体の発熱に関するテーマでは、「熱が出るのは体内のウイルスと戦っている証拠」と人体のメカニズムを説明。そのあとに、風邪とインフルエンザの症状の違いについても一目でわかる図にして紹介している。また、〈食べもの〉にまつわる章では、床に食べ物が落ちたときの「3秒ルール」の話題も。きっと多くの人が都市伝説の類のように思っていたであろうこの「3秒ルール」だが、実際に食べ物を落としたとき、3秒と30秒でどれほど細菌数に変化があるのかを検証したNASAの科学者による実験結果を掲載。なんとも興味深い内容に、思わず誰かに話したくなってしまう。

 なお、本書の監修を務めているのが、「空想科学研究所」の柳田理科雄先生。世の中のさまざまな事象やSF映画などに登場する不思議な現象を科学的に考察する『空想科学読本』シリーズの著者として知られ、“わかりやすくておもしろい理科”を教える第一人者でもある。本書には理科雄先生の危機一髪体験談とそこから得た教訓のコラムも披露され、われわれと同じような経験をしている先生の愉快な話を読めば、科学がより身近に感じられるに違いない。

『読まなかったら超危険!?図鑑』は本記事で紹介した「日常のピンチ編」のほか、「アウトドアのピンチ編」も同日に発売。こちらでは学校や公園、それにキャンプ場や水遊びにまつわるさまざまな理科の知識が描かれているので、夏休みを前に「日常のピンチ編」と併せて読んでみてはいかがだろう。

文=倉田モトキ

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