古いパンツも捨てられず、女をサラリと捨てていく…。片づけられない汚部屋女子の心に突き刺さる“28文字”の格言

暮らし

2020/1/29

『28文字の片づけ』(yur.3/主婦の友社)

 台所に溜まっている洗い物、とりあえずソファに置いた洗濯物、椅子の上に積んだ本…。1日を終えてようやく帰宅したのに、部屋に入ると余計に疲れてしまうことがある。

 ああ、洗わなきゃ、畳まなきゃ、と思うのだけど、この散らかった部屋を前にすると何もやる気が起こらない。あらゆる片づけ本を読み、プロが提案する整理術や収納法を参考にしてみても、 “汚部屋”は相変わらずの散らかりぶりだ――。

 そんな掃除が苦手、と自覚のある人に手に取ってほしい1冊が『28文字の片づけ』(主婦の友社)である。フォロワー数12万人超えの人気インスタグラマー・ゆりさん(yur.3)による「捨てたい気持ちを後押しする格言集」だ。本書を手に取ると、不思議なことに「読むだけで捨てられる」ようになるという。

 たとえば、汚部屋の現状を見て見ぬフリをしがちな片づけ下手な人を見透かすような、こんな格言がある。

“汚部屋は人を不機嫌にする。”

 自室にいても落ち着かない、癒されないのは、あらゆる「やらなきゃ」で満ちた部屋のせいなのかもしれない、とハッとさせられる一言だ。

“物の量が、家事の量。”

 この言葉も、深く頷ける。あふれるほどの物は生活を豊かにするどころか、部屋も心も“圧迫”してしまう。

古いパンツを「今すぐ捨てたくなる」格言

 このように、本書に並ぶのはとても短く、潔い言葉たち。その切れ味は抜群で「片づけられない」「捨てられない」心にすっと突き刺さる。

“今日の下着で救急車に乗れるか?”

 これは帯にもなっている格言のひとつ。…まさに今、身に着けている下着を思い出してほしい。

 自分の部屋しかり下着しかり。普段、ひと目につかない場所はつい油断しがちで、片づけたり捨てたりするタイミングが難しい。手に取った下着が寿命を超えていても「今日はこれでいいか」と身に着けてはいないだろうか。

 続けてもうひとつ、古い下着を捨てたくなる決定打がこれだ。

“古いパンツも捨てられず、女をサラリと捨てていく。”

 この格言の下には「下着は自己評価。これでいいやと思った時点で、理想の自分が遠ざかる」という言葉も添えられている。

 たかがパンツ、されどパンツ。救急車はまずい…と思ったら、それはもう捨てどきなのだ。

「洋服が捨てられない」背中を押す格言

 汚部屋の主要原因ともなる、たくさんの洋服たち。本書には、自分の手元に残す服・手放す服のジャッジに役立つ格言も多い。

 たとえば本書を開いて最初に出会う格言がこちら。

“服を選ぶとき、「この服で誰かに会いたくない」と思ったら、その服は寿命。”

「そんなこと言ったら、着る服がなくなるよ…」と思ったら、この格言が効くだろう。

“「着る服がない」と嘆く人ほど着ない服はたくさん持っている。”

 本当はいらないのに捨てられない。そんな洋服たちがクローゼットのなかを占領していては、プロの収納テクを試したところで中途半端になるのは目に見えている。

 最後にもうひとつだけ、本書の「はじめに」にある著者・ゆりさんの言葉を紹介しておく。

使わないペン1本を減らしたところで
その瞬間から劇的に暮らしが良くなることはないけれど
その使わないペン1本さえも減らせない人とその暮らしは、一生変わらない。

「片づけられない」気持ちに必要なのはプロのノウハウではなく、その背中を押す言葉だったのかもしれない。本書を読めば「捨てたい」「片づけたい」という気持ちに、さっそく火がつくはずだ。

 衣類に限らず、本書には家全体を自分らしく・心地よく整える格言が満載。刺さる言葉を片手に、今すぐ掃除に取り掛かろう。

文=ひがしあや