SNSとわたし/巴奎依の社会不適号②

アニメ

公開日:2020/10/9

私は、それはもうとてもSNSが苦手です。

Twitter、Instagram、Facebook、TikTok…
今は色んな媒体がありますが
特に聞いてほしいこともないし、見てほしい生活もないし、共有し合う友達も少ないし、自己顕示欲もないし…

今となっては何故自分が演者になったのか不思議なくらいに、アウトプット欲がないです。

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巴奎依
撮影=山口宏之

ですが一応私も演者の端くれですから、こんな感じが正解かしら?と思いながら自撮りを載せたり、思想を呟いたりして。
大体自撮りを載せると100人フォロワーが増えて、思想を呟くと100人フォロワーが減るんですけどね。
うーん、下手なんでしょう!

SNSが苦手…いや、好きになれないんです。

好きになれない理由はおそらく、「SNSは私を消費してくる」と思い込んでいるからです。

SNSに投稿する内容って、何かしら自分のかけらだと思うんです。
思想だったり、趣味嗜好だったり、何らかの意思表示だったり。自発的に自分の中から自然と生まれたもの。

その自分のかけらを投稿してしまうと、何かこう、つま先からジリジリと削られて擦り減っていくようなそんな感覚になるんです。

投稿するや否や会ったこともない人にこねくり回され、意思とは反した捉え方をされ、受け売りされ、消費されていく。
うるせぇ黙れ!と思いませんか?

圧倒的にデメリットの方に目がいってしまいます。

だからかもしれませんが、私は好きなものを好きと言うのがとても苦手ですし、「好き」を言うハードルが低い人がちょっとだけ怖かったりします。

自分の思想は自分のものであってほしいし、ひけらかすと手垢がついてしまうような気さえするし、
私に構うな、放っといてくれ!と言いながら今日もログアウトしてしまいます。

SNSはやらなくていいよと言われれば楽になるのですが、そうもいきません。
解決策として見つけたのが、プロフィール欄に「この物語はフィクションです。」と書き記すこと。

忘れがちですが、そもそもSNSはパフォーマンスなんですよね。真実のような嘘と言うか。
だから、なんだフィクションか〜!と思うととても投稿しやすくなるんですよ。

SNSと言うたった一面で人を理解することは不可能です。それこそ、その人のかけらを感じる程度のことしか出来ないと思うんです。
(中には体当たりで投稿されている方もいらっしゃると思いますが)

なので私自身のことも改めてフィクションであり、偶像なんだと再認識してもらえればそれが本望です。

さあ、それでは今日もフォロワーを100人増やしては100人減らしていこうと思います。

(次回更新は10月16日の予定です)

ともえ・けい
1月5日、東京都出身。2012年よりA応P(アニメ“勝手に”応援プロジェクト)のメンバーとして活動をスタート。2020年8月2日に、A応Pを卒業。「DJサブカルクソ女」としても活動中。社会不適合者(自称)。
公式Twitter:@kei_tomoe
公式Instagram:kei_tomoe_official