「信長が安土城を築いたのはなぜ?」日本史・世界史をクイズで覚えたら、わけがわかってスルスル身につく!【書評】

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PR 公開日:2026/3/13

わけがわかる日本史
わけがわかる日本史(本保泰良/Gakken)

 語呂合わせで年号を覚えたり、とにかく丸暗記したり…「歴史」のテスト勉強にありがちなこんな風景。必死に覚えたはずなのに、残念ながらテストが終わるとそんな知識はきれいさっぱり頭から抜けてしまい、あとになって「あー、これ、聞いたことあるのに、なんだったっけ?」と頭がムズムズしたことがある人、案外多いのではないだろうか。

 このほど登場した『わけがわかる日本史』(本保泰良/Gakken)は、そんなムズムズ頭をちょっと整理してくれそう。日本史の流れの「本質」が掴める84のトピックを、たとえば「織田信長が安土城を築いたのはなぜ?」のようにクイズで掘り下げていくという一冊だ。クイズだから自然に自分の頭で考えることになり、単なる暗記より記憶が定着しやすく、はっきり理由(わけ)がわかるから「なるほど、そういうことか」と納得度もUP。原始・古代から近代・現代まで、カラフルなイラストもあいまってスラスラ読みやすいのもうれしい。

わけがわかる日本史

 著者の本保泰良さんは私立の中高一貫校の歴史の先生で、日頃から「なぜ?」にこだわって授業をしているという。どうしてかといえば、物事の理由はひとつではなく多面的なものであり、誰かと意見交換しながら理由を考えることで「歴史の面白さ」をより感じられるから。なるほど、この本にもそんな視点が活きているわけだ。

わけがわかる日本史

 たとえば先の質問に対する本書の解答は「天下統一を目指す信長にとって、安土は交通の要衝として重視されたから」だ。京都や堺の征服を狙う信長にとって安土は美濃と京都の中間にあたり、近くには東海道や東山道、琵琶湖を経れば若狭や越前にも至るという交通の要衝。しかも城を建てた山自体が天然の要塞で城下町を開くための平地もあるという立地に恵まれていたことも大きいという。このように「安土城を建てた」という史実の「裏=理由」がわかるから、歴史がより立体的に見えてきて面白くなってくる。

 ちなみに本書はGakkenの「わけがわかる」シリーズの最新刊。「脱暗記」をかかげ、出来事や現象の「理由(わけ)」といっしょに関連事項が一気におさえられると好評で、なんと累計発行部数30万部を突破する大人気シリーズだ。今回は日本史のほかに世界史編の『わけがわかる世界史』(社会専科/同)も登場。「北方領土問題はなぜ解決されないの?」「なぜパレスチナ問題が起きたの?」など苦手な人が多い現代史のトピックからスタートして世界史の重要項目をクイズにしているので、膨大な世界史の知識を再整理&アップデートするのにぴったりだ。

 気軽なクイズ感覚だから、歴史を勉強するという堅苦しさはナシ。古い時代は「弥生人が縄文人より背が高いのはなぜ?」(解答例:弥生人はより背の高い新モンゴロイドに属するから)のように比較的単純だが、時代を経るにつれ理由が多面化・複雑化するのも不可逆的な歴史の発展をなぞるようで興味深い。過去のことを自分なりに考えると新しい発見があるし、なにより先人たちの先見の明に驚いたり失敗に教訓を得たり、まさに「歴史に学ぶ」こともできるだろう。暗記が苦手という中高生はもちろん、日本史を学び直したい大人にもおすすめの一冊だ。

文=荒井理恵

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