毎日10分の英語筋トレでバイリンガルに? 歯・唇・舌の位置を図でチェックしながら英語の発音を鍛え、聞き取り力がアップする方法とは【書評】
PR 公開日:2026/8/27

2つの異なる言語を流暢に使いこなすバイリンガル。「帰国子女」や「英語を話せる親がいる」などの特殊な家庭で育った子だけがなれるというイメージがありますが、日本で育っても、親が英語を話せなくても、子どもがバイリンガルになるメソッドがあるのをご存じですか?
その方法が書かれているのが、元ハンググライダー日本チャンピオンである田中栄一さんの著書『ネイティブ発音が最短で身に付く こども英語筋トレ』(講談社)です。田中さんはこのメソッドによって、2人の子どもを日本にいながら完全なバイリンガルに育て上げたとか。
田中さん自身は学生の頃から英語が苦手だったといいます。19歳で単身オーストラリアに渡ったときも、文法や単語がわからない状態でしたが、先輩の発音をまねすることで英語を完璧にマスター。その後、独自のメソッドが認められ、カゴメ、キリンビール、伊藤忠商事、三菱地所などの大手企業で発音を指導。また、子ども向けの講座「えいご発音あそび(R)」は都内の幼稚園をはじめ、日本各地で開講されているそう。
日本人が「英語をなかなか習得できない」「習得してもカタコト英語でネイティブにまったく通じない」と言われる理由。それは、音の流れや口の動きを含め、基本的な発音がまったく違うからだとか。これらを学べるのが、田中さんが提唱する英語筋トレです。始めるタイミングは、言語脳が育つ3歳から6歳の幼児期こそ最適だといいます。

本書で最初に練習するのが、“ナミナミ”とした英語のメカニズムを取り入れた発音です。日本語は「こ・ん・に・ち・は」と一音ずつ区切って発音しますが、英語は音を変化させながら発音するのがポイント。この話し方を本書では「くじら語」といい、それらを「波トレ」として練習していきます。
実際に声を出して試してみると、“音がつながって言葉や文章になっている感じ”がわかりやすく伝わってきました。

「口トレ」では、日本語にはない口や舌の形を教えてくれます。たとえば、舌の形だけで音を変えるトレーニング。口を横に広げてすこしあけた“おめんの口”になり、この口のまま「〜え〜あ〜え〜あ〜」とつなげて発音すると、これだけでネイティブが喋っているような音に。こんな口の形で発音したのは初めてで、普段は使わない口まわりの筋肉が鍛えられているのがわかりました。

日本語にない音を出す「音トレ」は子どもだけでは難しいので、親が覚えてから子どもに教えられるように紹介されています。うれしいことに、動画で学べるQRコードつき。
ひとつの音を出すために、どのように口を動かせばよいのか、順を追って丁寧に解説されており、「口を強くすぼめる」「頬をふくらませる」など言葉での解説に加え、歯、唇、舌の位置から息の状態まで図になっているので、手に取るようにわかります。その通りにやってみると、それだけでネイティブっぽくなりました。
口を大きく動かし、お腹にも力を入れて出す英語は、日本語とはまったく違う言語だと実感。思いがけず大きな声が出るので、隣の部屋にいる家族は驚いていたかもしれません。
●「義務教育だけでバイリンガルになれる」理由は?
(p121より引用)
こうして順にトレーニングしていただくと、学んだことが言語として脳に蓄積されていきます。発音できる音が増えるということは、聞き取る力もつき、同時にスペルをとらえやすくなるということで、これは将来、学校英語の成績につながる大きな力です。おとなになってからでももちろん間に合いますが、言語脳が育つ幼児期こそ、英語筋トレに最適な時期です。
「発音できない音は聞き取れない」というのが田中さんの持論。親世代が学校で6年間も勉強したのに話せないのは、そもそもリスニング力が足りなくて英語を十分に理解できていないのも理由のようです。子どもが英語筋を鍛えれば、英語の土台ができて授業の内容がぐんぐん頭に入るようになり、義務教育だけでバイリンガルになれる可能性が高まるといいます。
3〜6歳頃の子どもにとっていちばんよい英語学習法は、 親と遊びながら英語発音の基礎を作ることで、一気に覚えるより毎日の積み重ねが大事だとか。親のまねをしたい年頃だから、おふろで毎日10分の英語筋トレが田中さんのおすすめ。親子で楽しみながら実践するうちに、自然と一人でも練習するようになるのだとか。「ごりらの音」「おばけの音」などの可愛いネーミングも、子どもに教えるときに役立ちそうです。
暑さも落ち着いた秋口は、おふろが恋しくなる時期。英語筋トレはおとなでも間に合うようなので、おふろ時間に親子で実践してみませんか?
文=吉田あき
