2026年7月に話題になった本は?「不気味だけど一気に物語に入り込める」と話題の『999号室』などランキングをチェック
公開日:2026/9/25
※本記事は、雑誌『ダ・ヴィンチ』2026年10月号からの転載です。


7月は夏休みの始まり、ヤッホー! でも、遊んでばかりもいられない夏休み。総合ランキングには「夏休みドリル」が3冊登場した(『ポケモンずかんドリル』の小学1年生、2年生と、『くもんの夏休みドリル 小学1年生』)。そのほか「つかめ!理科ダマン」シリーズの最新刊『最強ロボット決戦!編』や「科学漫画サバイバル」シリーズの最新刊『猛暑のサバイバル』、対象年齢は上がるが「大学入試問題集 関正生の英文法ポラリス」シリーズも。14位の『まだまだここから』は青少年読書感想文全国コンクールの課題図書(小学校中学年の部)だ。
総合1位に村上春樹『夏帆 The Tale of KAHO』が登場した。3年ぶりの新刊、女性を単独主人公にした初の長編小説ということで、発売前から話題沸騰。営業時間を繰り上げて販売する書店もあった。たちまち重版決定。書評も早いタイミングで多く出て、さまざまな読解が試みられている。
朝井リョウ『イン・ザ・メガチャーチ』と辻村深月『ファイア・ドーム』。大部の文芸書が息の長い売れ行きを見せている(前者は448ページ、後者は上下合わせて896ページ)。これはすごいことかも。
コミック1位は『ONE PIECE』(115)。『宇宙兄弟』の最終巻(46)が4位に。18年に及ぶ連載、おつかれさまでした。
文庫ランキングの注目は9位の柚木麻子『BUTTER』。新潮文庫から河出文庫へと出版社を移し、新規文章2編を加え、名久井直子が装幀した。東野圭吾『魔女と過ごした七日間』が4位。まさかの訃報に驚愕。ご冥福をお祈りいたします。
文:永江 朗
読者が選ぶ今月読んで面白かったおすすめ本
一般
★1位『殺し屋の営業術』

○営業成績は群を抜いて優秀ながら(だからこそ)同僚に疎まれる孤高の営業マン鳥井が、騙し合いという名のコミュニケーションでピンチをかいくぐっていく様は一気読みです。(46・男)
○善良な人々のいい話“じゃない”のが読みたい人にはめちゃくちゃ勧めたい。(21・女)
★2位『あれは何だったんだろう』
★3位『湯気を食べる』
文庫
★1位『プロジェクト・ヘイル・メアリー』

○映画がきっかけで読みました。上下巻で翻訳ものでと身構えましたが、映画で語られなかった部分もたくさんあって最後まであっという間に読み切りました。(31歳・女)
○熱いSF。科学の説明も説得力あるしわかりやすい、とにかく翻訳がいい!(49・男)
★2位『木挽町のあだ討ち』
★3位『水車小屋のネネ』
コミック
★1位『999号室』(1巻)

○主人公の少年はなぜここにいるの? 親は? 国家とは? 当たり前に存在する異形を含めて物語世界の全貌がまだまったくわからないけれど、なにかすごいものが始まった気がする。(50・女)
○不気味だけど一気に物語に入り込めるのは新人とは思えない画力のせい。(33・女)
★2位『七つ屋志のぶの宝石匣』
★3位『深夜3時のアルバイト』
