「はちみつ」だけではない! 1才未満の赤ちゃんが食べてはいけないもの

出産・子育て

2017/5/31

■「はちみつで0才の赤ちゃんが死亡」というニュース

「はちみつをジュースに加えて約1カ月間与えられたことが原因で、乳児ボツリヌス症になった生後6カ月の男児が死亡」というニュースは、記憶に新しい。特に、乳児を育てている家庭では驚きが大きかったはずだ。
 はちみつは体によいとされ、大人は砂糖の代わりに野菜ジュースに加えたり、トーストにつけたりすることがよくある。
 が、平成7年に厚労省(当時の厚生省)から出された「改定離乳の基本」では「はちみつは乳児ボツリヌス症予防のために満1歳までは使わないこと」と明記され、以降、はちみつが原因での死亡事例は発生していなかった。

■黒砂糖も1才未満の乳児にはNG!

 帝京科学大学幼児保育学科教授の上田玲子さんは「厚労省の通達後、20年以上も前から発症例がなく、最近は、はちみつと乳児ポツリヌス症の関係が強調されなくなっていました。
 今回の痛ましい事故を受け、やはり気を抜いてはいけないという思いを新たにしています。最近は、大人と同じ物を与えても大丈夫という雰囲気に流れがちですが、赤ちゃんはまだまだ保護が必要なことを、すべての親にわかってもらわなければなりません」と話す。

 ボツリヌス菌による乳児ボツリヌス症の危険は黒砂糖や井戸水にもある。消化機能の未熟な1才未満の乳児には与えてはいけない。「黒砂糖は非常に高い温度で製造されるので生き残る可能性は低いとされていますが、念のため抵抗力の弱い赤ちゃんには黒砂糖も与えないようにということになっています。」(上田玲子さん)

■「内蔵機能」がある程度成熟するのは8才以降

 乳児が口にすると命の危険がある、というものは少ないが、離乳食に向く食材や食品であるかどうかは、未発達な乳児の消化機能でも消化できるかどうかが鍵になる。
 大事なのは「乳児の消化・吸収能力の性能」を理解することだ。胃の形も働きも大人とは違い、消化酵素の分泌も不十分。免疫機能も未発達で食中毒になりやすく、なると重症化してしまう。
 乳児は生後5~6カ月ごろに離乳食をスタートし、段階をふんで1才6カ月ごろまで離乳食を続ける。その後は幼児食になるが、大人と同じものを食べられるのは胃や腸だけではなく、腎臓や肝臓なども含む「内蔵機能」がある程度成熟する8才以降だ。

<消化酵素が大人と同じレベルになるのにかかる時間>
出典『いつからOK?離乳食 食べていいもの悪いもの』(主婦の友社刊)

■どんな食材が離乳食に向いているのだろうか

 日々、離乳食をわが子に与える親は、知っておく必要がある。
 食材や食品は、大きく分けて「エネルギー源」「ビタミン・ミネラル源」「たんぱく質源」に分けられる。

 離乳食初期から与えられるものが多いのが「エネルギー源」の米、パンなどの穀類、いも類、豆類などだ。消化・吸収しやすく、主食になる炭水化物だ。
「ビタミン・ミネラル源」は野菜類、海藻類、果物など。野菜類はやわらかくゆでたりすりつぶせば、離乳初期から与えられるものがほとんどで、おかゆなどの主食と合わせると栄養バランスがよくなる。


「たんぱく質源」は卵、肉類、魚類など。エネルギー源の炭水化物より消化に手間がかるので、成長に合わせて無理のない順序と量を慎重に与えたいものだ。たとえば卵は固ゆで、魚肉は脂肪の少ない白身魚、鶏ささ身からスタートする。
「発達時期には合っていても、おかゆやきなこを気管に詰まらせたり(誤嚥、窒息)卵や小麦粉のアレルギーなど、乳幼児への与え方に注意が必要な食品があります。迷ったときは保健所などに相談を」と、上田玲子さんは注意を呼びかける。
 ほかにも、消化しにくい玄米やごぼう、脂肪が多いアボカド、食中毒予防のために生は厳禁の刺し身、塩分が多いかまぼこやハムなど、与えかたや時期に気をつける必要がある食材は少なくない。

■離乳食にOKかどうかがひと目でわかると離乳食作りが安心!


 離乳食作りで、「今、8カ月だけれど、この食材は大丈夫なの?」と迷ったり不安になったときに参考になるのが、『いつからOK?離乳食 食べていいもの悪いもの』(主婦の友社刊)だ。離乳食の食材500点が、成長時期に合わせて○△✕で表示されている。調味料や飲み物、外食メニューにも対応し、離乳食時の参考になる一冊だ。