家の耐震性はどれくらいか知ってる? 地震に強い家にする方法/防災イツモマニュアル②

暮らし

公開日:2020/9/2

地震・台風・感染症など、時に日常が一変します。そこで「イツモの暮らし」が「備え」になる、在宅避難の準備をしませんか? 本当に役立つ防災マニュアルから、避難と非常食について、「イツモ」できる役立つ知識をお届けします。

防災イツモマニュアル
『防災イツモマニュアル』(防災イツモプロジェクト:編、寄藤文平:絵、NPO法人プラス・アーツ:監修/ポプラ社)

知っておきたい「耐震基準」

建築基準法とは、人の命を守るために最低限の基準を定めたもので、1981年と2000年に大きく変わりました。2000年の基準で建てられているかが、建物の安全性をチェックするひとつの目安になります。

1981年5月以前 旧耐震基準 震度5強程度の揺れでも建物が倒壊せず、破損したとしても補修することで生活が可能な構造基準として設定されている。
1981年6月以降 新耐震基準 震度6強~7に達する規模の大地震に対しても、建築物に重大な損傷がなく、倒壊しないことが目標。
2000年6月以降 新耐震基準(2000年基準) 阪神・淡路大震災を受け、木造住宅に関する仕様規定が大幅に強化された。

熊本地震では、「2000年基準」に沿って建設された木造住宅のうち最大17棟が全壊・半壊。現行の基準では想定していない2回の震度7が起きたこと、また設計の配慮不足や施工のミスが原因だと考えられています。政府では耐震基準の見直しも含めた議論を進めていましたが、現行の「2000年基準」を維持する方針を明らかにしました。ただ、熊本地震で起きたことを考えると、「2000年基準」をクリアしているかに加え、専門機関に依頼して耐震診断を受けるなど、自宅の耐震について確認しておきましょう。

家の耐震を調べてみる

生活の場を安全にすることが、防災対策の基本です。まずは市町村に問い合わせて、自宅の耐震チェックをしてみましょう。建物の耐震化には、いくつかの方法があります。

屋根を軽くする

防災イツモマニュアル

壁を増やす、筋交いなどで壁を補強する

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新しい壁を増やしバランスを改善する

防災イツモマニュアル

引き抜け防止用の金物で土台と柱を固定する

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POINT
家全体の耐震化が難しい場合、まずは寝室など一部屋だけ耐震を強化しておくという選択肢もあります。

<第3回に続く>