【子どもが無限に踊り出す!?】「コンコン スココン」謎のリズムに大人もドハマり! 中毒性バツグン、キューライスの絵本『ダイコンコン』【書評】
公開日:2026/6/3

「コンコン スココン ダイコンコン」——たいこをコンコンならすのは、ダイコン? いやいや、ダイコンコン。不思議でシュールな生き物と、きみょうなリズムがクセになる。我が子も私も夫まで、気づけば気分は最高だ!
……と、不思議なフレーズや、七五調のリズムがすっかり頭から離れなくなってしまった。私だけではない。家族みんなでこの絵本に夢中になっているのだ。その本とは、『ダイコンコン』(キューライス/白泉社)。ダイコンの形をしている不思議な生き物・ダイコンコンに、ハッピーな気分にさせられるリズム絵本だ。
作者は、マンガ家、絵本作家、アニメーション作家として大活躍のキューライスさん。「ドン・ウッサ」シリーズ(白泉社)や『シカしかいない』(白泉社)などの絵本作品で知られる、キューライスさんが描くキャラクターは、かわいらしく、ほっこりさせられるのに、どこかシュール。なかでも、ニンジンの形をした不思議な生き物が登場する『ニンジンジン』(白泉社)は大人気で、第1回みんなのよみきかせ絵本大賞「園児さんと先生でえらぶ!よみきかせ絵本部門」第1位を受賞したが、『ニンジンジン』に続く、本作『ダイコンコン』もまた、読み聞かせにピッタリ。読んで楽しく、中毒性バツグン。親子で、いや、家族で読めば、きっとダイコンコンの虜になってしまう。
「コンコン スココン ダイコンコン」声に出したくなるリズム
やまのむこうの そのまたむこう
もりのなかから おとがする
きみょうなリズムが やってくる
それはダイコン ダイコンコン
コンコン スココン ダイコンコン
ダイコンたいこを うちならし
ふしぎなリズムで おどってる
七五調で綴られたこの絵本の文章は、とにかく読んでいて楽しい。心地良いリズムで、子どもも大人も思わず声に出して読みたくなり、読み聞かせがついついはかどる。
3歳の我が子と一緒に読むと、我が子は「コンコンスココン ダイコンコン」と口ずさみながらノリノリで踊っていた。延々と踊っているところを見ると、どうやらすっかりこのリズムにハマってしまったらしい。そして、気づけば大人まで、そのリズムに乗せられている。家族みんなで読めば、なんだか楽しい気分になれるのだ。
見た目も言葉もクセになる、不思議な生き物・ダイコンコン

それに、ダイコンコンは、もう見た目からしてかわいい。ふさふさヘアーは緑の葉っぱ、お肌は白いダイコン肌、プリッとしたおしりと、ちょこんと伸びる脚、キョロキョロしたお目目に、分厚い唇。そんな不思議な生き物・ダイコンコンは、相棒のニャンコンコンとともに、行く先で出会った動物たちの悩みを、ポジティブワードで解決(?)していく。
たとえば、ダイコンコンが出くわしたのは、泣いているこりすちゃん。とってもたのしみにしていたクルミがかたくて開けられないのだそうだ。そんなこりすちゃんにダイコンコンはいう。
「かなしまないで こりすちゃん
たべられないと いうことは
クルミはへらない なくならない
こんなにうれしい ことはない」
なるほど、そんな捉え方があったのか! ただ励ますのではなく、ものの見方そのものをくるりと変えてしまうだなんて何ともユーモラス。困ったことも見方を変えれば、ちょっと愉快な出来事になるのだと、ダイコンコンはさらりと教えてくれる。
その他にも、アイスを落としてしまったこぐまちゃん、かいぬしに着せられた服が気にいらないプードルさんなど、森の中には、哀愁あふれる動物たちがたくさん。彼らを、ダイコンコンはどうなぐさめるのか。意外な展開には思わず吹き出してしまう。


さらに、クライマックスでは、ダイコンコンは、たいこをやめて、葉っぱもしんなりさせながらトボトボと歩き出して……。どうしてダイコンコンは静かになっちゃったの? これから一体どうなるの?

絵本もPVもサプライズ満載! 家族で踊りたくなる一冊
コンコン スココン ダイコンコン
なんだか たのしくなっちゃった
ダイコンコンの リズムにのって
みんなでおどろう ダイコンコン
子どもが何度も「もう一回読んで、もう一回読んで」とせがんでくる。この作品には、読み聞かせPVもあるのだが、そのナレーションの声の主は……!? 絵本もPVもサプライズが満載。ああ、あなたのお家にも、ダイコンコンとニャンコンコンを、ぜひとも迎えてほしい。ダイコンコンのリズムに乗れば、あなたのお家もハッピー気分! 家族みんなで、さあ一緒に、コンコン スココン ダイコンコン!
文=アサトーミナミ
