秘密を抱えたイケメン4兄弟の家政婦に!? フェロモン漂う三男に要注目! 同居ラブコメ『斎王寺兄弟に困らされるのも悪くない』

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更新日:2017/1/13

 包容力のある紳士な長男、ちょっとチャラくて優しい次男、超絶イヤミな天才で俺様男な三男に、無口だけど懐いてくれるかわいい末っ子。全員イケメンな粒ぞろいの斎王寺兄弟の家で住み込み家政婦をすることになった15歳の少女・風香。4兄弟に翻弄されまくりの彼女と、複雑な関係をにおわせる彼らの同居ラブコメを描いた『斎王寺兄弟に困らされるのも悪くない』(晴海ひつじ/白泉社)の1巻が1月5日に発売された。

 唯一の身よりであった叔母が多額の借金を抱えて遁走、ひとり残された風香は生活のため、そして亡き両親の願いであった進学のためにバイトをすることに。といっても高校生で、しかも優等生の風香にできることは限られている。そこで見つけたのが、叔母に必要とされるため身につけた家事スキルを活かした家政婦の仕事。身の上に同情してくれた雇い主である斎王寺家の長男・宰(つかさ)のおかげで、住み込みで働けることに。だがその家にいたのは天敵でもあるクラスメート、顔と頭はいいが性格は最悪の俺様男・浬(かいり)だった――。

 変装して斎王寺家で働くことになった風香だが、女好きの燈(あかり)や、素直な末っ子・湊(みなと)はすぐに受け入れてくれるものの、浬だけは風香を認めてくれず、正体がバレてしまったあとは頑なに風香を追い出そうとする。だが風香とて、別にイケメンと生活したいわけじゃない。今後の人生がかかった彼女は必死に家政婦として勤めあげ、浬に認めてもらおうと奮闘するのだが、その過程で、浬がただの嫌な奴ではなく、“何か”を抱えていることに気づきはじめる。

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 そもそもこの4兄弟、誰一人として雰囲気も顔立ちも似ていない。もちろん遺伝はさまざまだから、似ていない兄弟がいても不思議ではないが、湊に至ってはひとりだけ青い目をした金髪の少年だ。そして過去のアルバムを覗けば、あからさまに溺愛されて育っている燈と、その隣でぽつんとしている宰と浬の姿が見られ、湊の写真はどこにもない。おまけに燈の「(浬に)許してもらえない」という意味深な発言……。

 気になる。恋の行方よりもまずこの4兄弟が気になる。そうなってくると、孤高の浬だけでなく、やたら面倒見がよく大人な振る舞いを見せる宰のデキすぎな感じも(いくら一人だけ社会人だからって、弟3人を抱えてそんなに穏やかでいられるものか)、明るくて能天気なように見える燈の笑顔も、わがままなんてひとつも言わない湊のいい子っぷりも、全部気になってくるのである。

 1巻で、浬のセクハラ(押し倒されたり首筋にチューされたり、ハプニングとはいえキスをしてしまったり)に耐えながらも、家政婦としての責任感と仕事ぶりで、自分の居場所を自分の手でもぎとった風香。おそらく2巻では4兄弟の関係に踏み込んでいくはずなので、今後も追いかけていきたい作品だ。15歳とは思えないフェロモンを発していじめてくる浬との関係にも、もちろんのこと期待大。個人的にはおそらく5人目の男子である、湊のペット・にっぽりとねりライナーの活躍にも期待したい。

文=立花もも

「斎王寺兄弟に困らされるのも悪くない」の試し読みはこちら!
http://www.hakusensha-e.net/enet_otameshi.php?bid=v-sainoji_001

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