井上咲楽の旅ごはんエッセイ「おいしい思い出」#3 ニュージーランドの春を感じる、ケールとローストナッツのサラダ
公開日:2026/5/1
飛行機を降りて、ニュージーランド政府観光局の方と合流し、車で1時間半かけてグレノーキーという地域へ。ワカティプ湖という大きな湖が宿に着くまで広がっていた。アウトドア愛好家にとっては楽園のような場所らしく、宿の周辺にもキャンパーがテントを張っていたりキャンピングカーがあったりしてすごく楽しそうだった。チェックインしたらすぐに夕食。18時半になっていた。
ニュージーランドのIPAで乾杯して、ケールとローストナッツのサラダをいただく。ケールと紫キャベツ、そしてスパイスでローストされた茶色の香ばしそうなナッツに、チーズなのか、粉っぽいものがかかっていて、おしゃれな見た目をしていた。ケールは想像以上に柔らかく、上にかかっていたチーズだと思ったものはなんと乾燥させたガーリックですごく美味しかった。ナッツはシナモンっぽいスパイスでローストされていて、日本で食べるナッツより生感というか、食感がしっとりしていた。
続いて、肉厚サーモンの焼いたものとアスパラガスが出てきた。肉厚サーモンの厚みはざっと見て2センチくらいありそう。艶やかでふっくらした見た目がそそられる。ナイフを入れると、フカッとしていてスッと切れた。
サーモンは脂の乗り具合がちょうど良くてすごく上品。塩加減と旨みもしっかり感じて美味しい。豊かな栄養で育ったような気がした。アスパラも筋張ってなく、柔らかさと食感が美味しい。ニュージーランドの季節は春だということを感じさせてくれる。下に敷かれていたジャガイモも、まるでインカの目覚めのように甘く、美味しい。
ドリンクメニューにコンブチャがあったので注文してみる。自宅でコンブチャを作っているので出先であると気になってしまう。風味は甘く、紅茶の華やかな味わいとほんのりした酸味がすっきりしていて料理に合う。デザートにチーズケーキのプレートが出てきた。「Congratulations」と書かれていて、何かと思ったら政府観光局の方のお気遣いで、料理本出版祝いで出してくださったのだ。カバンから昨日発売した料理本も出してくれて、ここまで持ってきてくださったことがとっても嬉しい。ありがたい。もちろんチーズケーキも、甘すぎず美味しかった。
食事を終えて21時。外に出るとまだ明るくて、空の色が美しかった。こんな自然をいつまでも見ていたい。しばらく眺めて、寒いので部屋に戻り、屋外にある貸切のホットプールに水着を着て入る。湯船にも浸かってゆっくりする。全身の疲れがお湯に溶け出すようで気持ちよかった。外が真っ暗になり、月と鳥の声と、湖のゆったりした水の音だけが聴こえた。部屋に戻ってシャワーを浴びて、ノンカフェインティーを飲んで眠った。いい旅になりそう。

レシピ:ケールサラダ
【材料】
・ケール
・好きなナッツ(ミックスナッツなどでも) 30g
・砂糖 小さじ4
・オリーブオイル 大さじ1
・シナモンパウダー 小さじ2分の1を目安にお好きな量
【作り方】
①フライパンに油をしき、ナッツを煎る。
②ナッツからいい香りがしたら、シナモンパウダー、砂糖を入れて絡ませる。
③ケールにジュワッと乗せて完成。
