たしかにかわいいのかも!? キノコを愛でる女子が急増中

更新日:2013/1/10

 最近、何やら「きのこ」が注目の的だ。それも、食用としてではなく、そのビジュアルが、なのだ。ゲームから派生し、某コンビニのクジ商品にもなったゆるキャラ(?)「なめこ」などは、その象徴ともいえるのではないだろうか。

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 一方、書店でも「きのこ本」コーナーが設けられているのを目にすることもしばしば。従来のいわゆる「きのこ図鑑」もあるが、ほとんどは最近刊行されたもので、それぞれ特徴的なテーマを持っている。

 たとえば『里山のきのこ』(本田尚子/幻冬舎ルネッサンス)。精密なイラストを前面に押し出した「画集」。里山に生えるきのこにフォーカスし、全156種が紹介されている。かたちや色、大きさなど、特徴別にカテゴライズされ、さまざまなきのこたちをピックアップ。こんなにもきのこに種類があり、個性あるルックスを持ち合わせているのかと驚かされる。

 実際に野外で種類を見分ける、ということであれば、従来の図鑑の方が役立つのは間違いないだろう。しかし、ページをめくっているときの楽しさは、こちらが格段に上。もちろん、ある程度の実用性も兼ね備えているが、一番の魅力はきのこのビジュアルを楽しむ、ということ。

 他にも『ときめくきのこ図鑑』(堀 博美/山と渓谷社)は、きのこを「森の妖精」と例え、かわいらしさや不思議さを紹介。『少女系きのこ図鑑』(玉木えみ:著、飯沢耕太郎:著/DU BOOKS)は、タイトルのとおり、「少女系」を謳った特異なきのこ図鑑となっているなど、どれもひとクセある内容だ。

 そうやって一連「きのこ本」を読んだ後、今一度、書店のコーナーを見渡してみると、前出した本も含め、「きのこ本」には女性向けと思われる本が多いことにも気づく。たしかに、きのこの形や色、森からにょきっと生える姿は、かわいいといえばかわいいかもしれない。美しいながらも毒を持っているという神秘性も、女性たちを惹きつける要素にも見える。

 ともあれ、現在刊行されているこれらの本は、ビジュアルブックとして楽しむのはもちろん、意外と知らないきのこについて知る機会にはもってこい。女子も夢中になるきのこの世界への一歩、これらの本を参考に踏み出してみては?

文=小林昂祐(ユーフォリアファクトリー)