オタク女子の部屋をのぞき見! 濃すぎる写真集が話題

更新日:2014/4/17

 売り上げは130万部を超え、2012年上半期のベストセラーにおいても総合2位に選ばれた『人生がときめく片付けの魔法』(近藤麻理恵/サンマーク出版)。ときめくものだけをきちんと残してきれいに片付けるという方法を紹介したこの本だが、ときめくものがたくさんありすぎる! という人にとってはハードルが高いかも。たとえば、オタク女子たちにとってのときめくものは数え切れないほどある。

advertisement

 1月に発売された写真集『堕落部屋』(川本史織/グラフィック社)では、本来なら立ち入るどころか見ることさえもできないようなオタク女子たちの部屋がズラリと紹介されている。

 まず、オタク女子に欠かせないものといえばマンガや本。大きくてたくさん収納できるような本棚を持っている人が多いが、基本的にその中はパンパン。もちろん少女マンガもたくさんあるのだが、どちらかというとジャンプや『幽☆遊☆白書』(冨樫義博/集英社)、『DRAGON BALL』(鳥山 明/集英社)、『頭文字D』(しげの秀一/講談社)、『ハイスクール奇面組』(新沢基栄/集英社)に『寄生獣』(岩明 均/講談社)といった少し前の少年・青年マンガを持っている人が多い。もちろんBLマンガも堂々と机の上に広げられているし、中には『骨董の知識百科―見方・収集法・買い方がよくわかる』(主婦の友社)なんてものを持っている人も。そして、収まりきらなかった本たちは、床や机の上など、あちこちで積み上げられている。今にも雪崩が起きそうというか、もうすでに何回か起きましたか? といった様子の部屋もチラホラ。

 また、壁一面に貼られているのは『ONE PIECE』(尾田栄一郎/集英社)や『ペルソナ』、『イナズマイレブン』などのポスターやタオルたち。シーツや枕カバーまで『うたのプリンスさまっ』のキャラづくしという人も。これならいつだって大好きなキャラクターと一緒にいられるし、いつも見られているような気分を味わえるので、まさに“ときめき”が詰まった部屋なのかも。

 さらに、ぬいぐるみやフィギュアが棚や床一面、挙げ句の果てにはベッドの上にまで所狭しと並べられている部屋なんかもある。もはやディスプレイではなく、棚にぎゅうぎゅうに押し込められて首が変な方向に曲がってしまっているものや、いったいどうやったらこんなふうにできるのだろうと思うほど芸術的に積み上げられたぬいぐるみたち。彼女たちの生活スペースよりも確実にぬいぐるみやフィギュアが占領している面積の方が広いので、どこで寝ているのか疑問に思うほど。

 それに、カーテンレールに洗濯物をかけたりする人は多いかもしれないが、メイド雀荘店員の部屋にいたってはイラストやフィギュア、大好きだというプリキュアグッズによって完璧に窓が覆われてしまっている。

 それとは逆に、びっくりするくらいものが少なくて、置いてあるのはベッドとソファー、テーブル、テレビとテレビ台のみなんて部屋もある。これのどこが堕落部屋なのかと思うかもしれないが、ものが少ないということは片付ける必要がないということ。その分好きなことに思い切り時間を使えるし、ベッドに寝転びながらゲームざんまいなんていうのも立派な堕落部屋なのだろう。

 そして、椅子の上にテレビが乗っていたり、普通は学習机や事務の机と一緒になっているがキャスターがついているので動かすこともできるタイプの付き引き出しが部屋のど真ん中に置いてあったりもする。一見すごく邪魔な気もするが、椅子に乗ったテレビはどこへでも好きな場所へ移動することができるし、部屋の真ん中に置かれた引き出しは、実はゲームをするときのための机代わり。

 他にも窓枠にヘアピンや爪切り、ドライバーが無造作に散乱していたり、本棚の中に栄養ドリンクやカップ麺が置かれていたり。なんでそんなところにそんなものが!? と思うようなものもたくさん。基本的に、いつも定位置にいさえすればほとんどのものが手の届く範囲に配置されている状態。これこそ、堕落部屋の極みと言えるだろう。

 他の人から見たら単に散らかっているだけに見えるかもしれないが、彼女たちの部屋にはたくさんのこだわりや“ときめき”が詰まっている。まさしく、好きなものに囲まれて生活している状態なのだ。それを“堕落部屋”と呼ぶのなら、堕落部屋で暮らすのも悪くない!