飲み会で使える雑学&雑談知識!

暮らし

公開日:2014/1/6

 飲み会を制するものは世界を制する。飲み会の盛り上げ役は会社での評判も良いし、何よりモテる。とはいえ、気の置けない仲間達との飲み会は楽しいが、気を使う場面も少なくない。どんな話をすればその場は温まるだろうか。

 『誰かに教えたくなるアレの名前』(別冊宝島編集部/宝島社)は146個の雑学ネタを紹介した、宴会で雑学のひとつでも披露したいというアナタにぴったりの1冊といえるだろう。例えば、スーパーのお刺身の下に敷いてある紙は「ドラキュラマット」。本屋に長時間いるとトイレに行きたくなる現象は「青木まりこ現象」。明日試験なのに、部屋の掃除を始めてしまう現象は「行動的セルフ・ハンディキャッピング」といい、点が「∵」と3つ並んでいると、顔に見える現象を「シミュラクラ現象」というらしい。

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 思いもよらないモノについた名前の奥深き世界をその由来とともに知れば、雑学の引き出しは格段に増えるだろう。だが、いざという時にその引き出しがすぐに開けられるとは限らない。どうやって話を切り出したら良いか分からないという者も少なくはないだろう。いきなり「ニワトリのアゴについてる赤い奴は“肉だれ”っていうんだ」と語り出すのもオカシイし、「ドラキュラマット」をいきなりペロンと出して語りだすのもナンセンスに思える。一体どうすればスムーズに色んな人と自然に雑談をすることができるのだろうか。

 斎藤孝著『雑談力が上がる話し方 30秒でうちとける会話のルール』(ダイヤモンド社)では、雑談がうまくなるコツを伝授している。雑談の基本は「中身のない」こと。斎藤によれば、人間関係を円滑にする土台のような役割を担っているという。雑談の基本は相手の話を否定せず、肯定すること。悩んだら、まず「ほめる」と良いらしい。そして、次々と「そういえば」で連想して話題をコロコロ変えることが大切だ。別の世代に人気の情報も仕入れ、雑談のネタを豊富にすると良いが無理に相手に合わせる必要はない。斎藤によれば、特に年配者は皆若者の話を聞きたがっているというのだから、若い人も無理して話題を合わせるのではなく、普段から気になっていることを素直に話せば良いのだという。何を話さなければいいかわからない、話に自信がないという人は、何かしら自分なりのコミュニケーションツールを用意するのも有効な手段となる。例えば、携帯電話にユニークなストラップをつけるのもいい。待受画面に凝ってみるのも良いという。

 松橋良紀著『あたりまえだけどなかなかできない 雑談のルール』(中経出版)でも同様に、ビジネスでも使うことができる雑談の技術を伝えている。例えば、人と話をする時重要なのは、相手を話題とすること。その人自身を話題にすれば、相手は何時間でもこちらの話を聞いてくれる。人の心を掴むのは、聞き上手。斎藤と同様に松橋も究極の雑談テクニックは相手の話を聞き、そこから連想ゲームで話題を膨らませていくことだという。雑談で大切なのは、オープン・クエスチョン。イエス・ノーだけで話が終わってしまうクローズド・クエスチョンではなく、雑談の内8割は「どうして」「どういう」という疑問詞を使うと会話が盛り上がるという。常にアンテナを張って仕入れた話のネタは忘れないように書いて記憶しよう。「ネタ帳」も良いが、オススメはSNSの投稿。書いたことは不思議と記憶に残りやすい。雑談は話の内容だけでなく、言葉の使い方、声の使い方、身体の使い方を相手に似せるとより信頼関係を築ける。相手が話すキーワードをオウム返ししながら話を進めることを心がけ、声は相手のトーンを合わせる。姿勢ももちろんだが相手のアゴの動きに合わせて同じリズムで動かすと良いようだ。

 斎藤も松橋も、聞き上手になることが必要であると述べているが、どうしてもさっき仕入れた面白いモノの名前を知らせたい! そんな人はどう会話をしたら良いだろうか。

「彼氏が最近冷たくてさぁ、LINEしても返してくれないの…」
「LINEかあ。」
「そうそう。“あれ、ケータイ鳴った?”って気になっちゃうんだ」
「“ケータイ鳴った?”って錯覚しちゃう現象ってどんな名前だと思う?」
「え? いきなりどうしたの? うーん、何だろう。」
「いきなり過ぎたよね、実はファントムバイブレーションシンドロームって言うんだよ! そういえばファントムといえばさあ (以下略)」

 大事なのは連想力。相手の使った言葉を使いながら、「彼氏のケータイ見たくなっちゃう」という話に誘導し、「“見ちゃダメ”と言われると見たくなるのは“カリギュラ現象”」という雑学を披露しても良いし、相手が何か喉まで出掛かっているのに思い出せない時は「TOT現象だね」と言おう。「“やきそばU.F.O.”は“うまい、太い、大きい”の略なんだ。U.F.O.を見習ってこうやって自分のセールスポイントをもっとアピールしていかないと。」なんて助言に結びつけても良いかもしれない。

 え? まだ不自然過ぎるって? 奥深き雑学と雑談の世界は奥深い。アナタも本を熟読して、さあ飲み会を制しよう。

文=アサトーミナミ