リリー・フランキー、亀梨和也など豪華キャストで三島由紀夫『美しい星』映画化決定! ファンからは早くも期待の声

映画

公開日:2016/3/14


 日本を代表する作家・三島由紀夫。死からおよそ46年が経ったいまも熱烈に支持される三島の、SF小説『美しい星』が映画化されることが決定した。公開は2017年5月と、まだ1年以上先ではあるが、監督、主要キャストも手伝い、ファンからは早くも期待の声が上がっている。

 東京大学法学部(当時・東京帝国大学)卒業後、9カ月という短い期間、大蔵省(現・財務省)で勤務し、執筆生活に入った三島。“同性愛”を題材にした“私”の自伝的小説『仮面の告白』で作家としての地位を確立し、自ら命を絶つまでに、『潮騒』、『金閣寺』、『サド侯爵夫人』など、数多くの名作を世に放ち続けた。映画化が決定した『美しい星』は、空飛ぶ円盤や宇宙人が登場する、三島作品の中では異色のSF小説。核兵器に脅える東西冷戦時代を背景に、突如「自分たちは宇宙人である」と目覚めた家族が人類を救うべく奮闘する姿が描かれる。

 2017年5月公開予定の映画「美しい星」の監督は、朝井リョウの小説『桐島、部活やめるってよ』を見事に映画化した吉田大八。同作で「第36回 日本アカデミー賞」をはじめ、多くの賞を受賞した吉田が、2014年に公開された、角田光代原作の映画「紙の月」ぶりにメガホンを握る。学生時代に読んでから『美しい星』の映画化を望んできたという吉田は、「原作の精神を尊重しつつ、人類生き残りに有り金まるごと賭けて悔いなし、そんな宇宙レベルのエンターテインメントを目指します」と意気込みを語っている。

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 空飛ぶ円盤の目撃を機に火星人として覚醒した、当たらないことで有名な気象予報士・大杉重一郎を演じるのはリリー・フランキー。イラストレーターや作家活動のみならず、白石和彌監督作品「凶悪」で、“先生”と呼ばれる人の死を何とも思わない凶悪な不動産ブローカーを演じるなど、役者として多くの監督に支持されるリリーが、大杉家の大黒柱として家族を引っ張る。

 ほか、大杉家の面々は、TVドラマ「怪盗 山猫」が好評なKAT-TUN・亀梨和也が長男・一雄を、吉田の「桐島、部活やめるってよ」でのヒロイン役で数々の映画賞に輝いた橋本愛が長女・暁子を、倉本聰・原作/脚本のTVドラマ「北の国から」の蛍など、幼少期より女優として活躍してきた中嶋朋子が母・伊余子をそれぞれ演じる。

 なお、「学生の頃から三島由紀夫のファンでしたが、脚本を読んでみたら原作とは異なる面白さが加わっていて、ワクワクしました」(リリー)、「頭の良い脚本と大胆で鋭利なテーマにくらっときています」(橋本)と出演陣が述べているとおり、映画「美しい星」には吉田の大胆な脚色が加えられているとのこと。

 映画「美しい星」の発表に世間では「これは観る」「面白そうだな」「ほんと面白そうで期待しちゃう!」「いいね。UFOものね」「えあ! うあわ! く、悔しい。けど、楽しみ」「吉田大八なら外しはないだろうな」「三島由紀夫の『美しい星』映画化!? 目のつけどころが良すぎる。キャスト見ただけで、この映画が何をしたいのか、かなり伝わってくる」「『美しい星』図書館で原作予約してきた」「胸がざわつく」など、好意的な声が多く上がっている。

 公開までしばらくあるので、原作『美しい星』を読むのは当然のことながら、ほかの三島作品も網羅し、『美しい星』がどの程度変り種なのかも把握しておきたいところだ。

映画「美しい星」
公開:2017年5月
原作:三島由紀夫
監督:吉田大八
出演:リリー・フランキー/亀梨和也/橋本愛/中嶋朋子 ほか
製作:「美しい星」製作委員会
配給:GAGA
(C)2017「美しい星」製作委員会
⇒映画「美しい星」公式サイト

■『美しい星
著:三島由紀夫
価格:680円(税込)
発売日:1967年11月1日
出版社:新潮社