スピーディに、要点だけ! 超多忙の不惑以上にもお勧め漫画版「論語」

公開日:2011/9/21

論語 -まんがで読破-

ハード : PC/iPhone/iPad/WindowsPhone/Android 発売元 : イースト・プレス
ジャンル:コミック 購入元:eBookJapan
著者名:孔子漫画 価格:400円

※最新の価格はストアでご確認ください。

「論語」も聖書のように永遠のロングセラー。高校の漢文の授業にたくさん出てきました。

吉祥寺の中華料理屋さんの入り口に孔子の言葉「有朋自遠方来 不亦楽乎(朋有り遠方より来る また楽しからずや)」と書いてあり、そこをくぐるたびに、ちょっと嬉しい気持ちがしたのを思い出します。

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日ごろ西洋漬けになっている頭を少し柔らかくさせたくて購入。

「不惑」を目前にするオトナならば、原文に挑戦したいところですが、そんな勇気も根性もなく、迷わず「漫画で読破」シリーズに挑戦です。便利なことこのうえなく、20分でざっと孔子の論語の一部が読めてしまいます。しかも設定は中学学園ドラマ風。登場人物も誠実な主人公飯田君、教頭の息子でがり勉の杉山。母親を亡くた美人で秀才の明穂、そして、孔子の言葉をここかしこで生徒たちに説いてくれるのは牛のルックスをした牛山ウシ子先生。不登校や自殺未遂といったドラマに絡ませながら、巧みに論語を紹介してゆきます。

漢字ばかりで目にもヘビーなきちんとした「論語」本に比べ、読みやすさはもちろんのことですが、こうして日常的なドラマに発展させながら孔子の言葉を解釈してゆくのは、若い世代にはとくに有効かも。漢文で読めば自分の生活とかけ離れた遠い時代のなにやら偉そうな雰囲気のする格言も、漫画だとダイレクトに、まだまだ論語の教えが生きている、自分の生活に生かせるキーワードだという親近感も大きいのでは。

電車の中で漫画本の「論語」を開くのはちょっと恥ずかしいかも、という人にも電子ブックなら通勤中にさっと一読が可能。プレゼンや会議などの前に、こうした簡単な読書で格言を「仕入れて」おくのもいいかもしれません。

「21世紀、論語は人類のバイブルとなる」というフレーズで始まるこの漫画。ウシ子先生はふざけた格好をしていますが「儒教は宗教ではないわ」とか「論語は生きてゆくために必要な言葉なの」など、ポイントをちゃんとついてくれる。もちろん高校生のテスト直前詰め込みにも効果アリ。漫画で読破シリーズ、便利です!!

混沌として先行き不安な現代だからこそ、古典に帰る、は正しい!

ウシ子先生、強烈なインパクトで読者をひきこみます

吹きだしで読み下し、解釈してくれるので楽チンに読めます (C)バラエティ・アートワークス/イースト・プレス