どちらかの意見を選択せざるを得ない時代がきた

更新日:2013/5/31

日本の選択 ― あなたはどちらを選びますか?

ハード : Windows/Mac/iPhone/iPad/Android/Reader 発売元 : KADOKAWA
ジャンル:教養・人文・歴史 購入元:紀伊國屋書店Kinoppy
著者名:池上彰 価格:842円

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Q:消費税増税に賛成? 反対?
Q:これからも安くていいものをつくり続けますか?
Q:社会保障制度は高年齢世代重視か? 次世代重視か?
Q:原発ゼロに賛成?反対?
Q:がれきの広域処理は受け入れるべき? 断るべきなど?

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この国は問題や課題だらけです。その中で、すべての人に上手く受け入れられる解決策はあまりなく、なんらかの選択を迫られていますが、その選択もできずに問題先伸ばしの感があります。

さまざまな課題に対して、どうも日本人はテレビの影響を受けやすいようで、よって理論的な側面よりも、感情的な側面が大きいようです。また、いろいろなことが毎日起こり情報量が多いので、少し前に起きたことを忘れやすいのも特徴ではないでしょうか?

日本人は、高度成長期のあと、それぞれ個人にとって大きな社会的難問に当たらず、議論をしなくてもいい幸せな環境が続きました。しかしこれからは、さまざまな選択をしていかないと国はもちません。公共工事も教育も年金もというすべてを潤沢にまかなうお金は国にも地方自治体にもありません。よって、問題の先送りをしている時間はありません。その時に、自分の考えをきちんと主張し、議論できることが大切です。その入門編として、本書の課題を読み、どちらの意見が自分の意見に近いのかを考えるいい練習だと思います。

本書を読んだ友人同士話をしてみるのもいいと思います。どうも日本人はどちらかの明確な答えをださず、玉虫色の決着を好んできました。それでやっていけた時代はともかく、これからは、何も決断できず前に進まないのは、進んで失敗して次のステップにいくということができず最悪です。筆者の周りでは、このような社会問題にNPOやNGO、行政で取り組む若者が出てきているのが希望です。意識を変化させないといけないのは成功体験のある、バブルを経験した世代かもしれません。


日本には数多くの問題があり、「課題先進国」です

さまざまな問題に切り込んでいます

消費税は身近な問題です

少し過去を振り返るだけでも課題の整理につながります