そのビール腹は、ビールのせいではありません!

更新日:2014/5/7

やせたい人は、今夜もビールを飲みなさい

ハード : iPhone/iPad/Android 発売元 : PHP研究所
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著者名:安中千絵 価格:※ストアでご確認ください

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ビールが美味しい季節ですね。

蒸し暑さを吹き飛ばそうと帰りに一杯、または家飲みしちゃう方は、ビールっ腹が気になりますよね。しかしこの本の著者、安中さんは「ビールが大好きでよく飲んでいますが、ビールのせいで太ったことが一度もありません」と力強く言いきります。

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半信半疑で読み始めましたが、安中さんは女子栄養大学を卒業後、あのタニタを経て独立した管理栄養士。さらに毎日安中さんの手料理を食べていらっしゃるご主人は、40代の今も大学入学時につくったスーツが着られるのがちょっとしたご自慢だとか。ではその「飲みながらやせる」、最新の研究結果をふまえたビールの楽しみ方を教えていただきましょう。

冒頭は「ビールの性格を知っていれば太らない」という、これまでの「ビールは太る伝説」をくつがえす章から始まります。ビールは糖質が含まれているから太るというけれど、実は糖質の量はロング缶1本でご飯1杯に満たないため、おつまみや食事量で十分調整可能だとか。さらに〈ビール腹はビールのせいじゃなかった〉報告。ドイツやスウェーデン、チェコの研究でも、ビールを飲む人と飲まない人の間で、ウエストサイズに差がないことが明らかになったそうです。ビール腹は、食べ過ぎや運動不足が原因の可能性が高いというのです。

その後「ビールとおつまみのダイエットは王道です」と、ダイエットの基礎知識的な章が続き、注目すべきは第3章の「飲んでもダイエットできるこれだけの方法」。最大のポイントは【1日に飲むビールはロング缶(500ml)2本まで。中ジョッキなら2杯まで】という、晩酌量。その上で、週1日は休肝日を設けること、ハメをはずすのは週1回まで、さらに食事からの糖質摂取量を控えるためのコツ、第4章では「やせる! おつまみの食べ方」が指南され、血糖値上昇を抑える食品などが紹介されています。

安中さんの指南を車の運転にたとえると、気分のままハイスピードで飛ばしすぎず、さまざまなことに留意しながら徐行運転で楽しむように、といった印象を受けます。飲みながらやせるという夢のようなダイエット法などなく、毎日ビールを楽しく飲むためには、ささやかな努力の積み重ねが大切なのかもしれません。


ダイエット指南本でもあるため、肥満度を表す体格指数の「BMI」についても触れています

1日にビールのロング缶を2本飲んでよいことにするためには、食事からの糖質摂取制限がマストとなるため、親切な一覧表がついています

太らないおつまみレシピは、野菜ときのこ、海藻など、食材もローカロリー