溜息をつきながら生きる人必見! 「高齢化社会のアイドル」が放つ、真実と愛と笑いの人生訓

小説・エッセイ

更新日:2012/2/3

こんな女房に誰がした?

ハード : PC/iPhone/iPad 発売元 : PHP研究所
ジャンル:小説・エッセイ 購入元:電子文庫パブリ
著者名:綾小路きみまろ 価格:500円

※最新の価格はストアでご確認ください。

「道に迷ったタヌキみたいな顔をしておりますが、そこで笑っていらっしゃるあなたと同じ人間ですから。人間は顔や形ではありません。大切なのは見た目です」(爆笑)

今や「中高年のアイドル」として日本全国のジジババを「愛ある毒舌」で癒すきみまろさん。取材で伺った時も、その軽やかなリズム♪と深い人生訓に、いちいち涙が止まりませんでした~。

advertisement

「これから高齢化社会に入ります。どういう人がボケないか。これが大事です。…。最初からボケているような人です」(爆笑)

人生には上り坂も下り坂もあるけど、ならせばおんなじ。ほら、そう思えば気が楽になるはずです。

潜伏期間30年。 長~い下積み生活を経た人生哲学は、仏典や難解な哲学書を読むよりも、リアルに現代人を癒します。

「高齢化社会」は、「減衰してゆく社会」。そのことに、ため息をつかずに「笑える社会」は、世界から「豊かな社会」と憧れられるはず。

あぁ、きみまろさんに厚生労働省の大臣になって欲しい。日本は、ディズニーランドならぬ、オババオジンランドを世界に輸出できるはず!

アインシュタインは「光」を追い、相対性理論で世界の見方を変えた。きみまろさんは、「無常」を追い、笑いの訓えで高齢化世界の見方を変える

宗教家は欲を戒め、現代人は欲をたぎらせ、きみまろさんは浴にいなす。海水浴の浴は、沐浴の浴。水をあび体を清める意が、こっそりと隠されているかもしれない

日本全国、どこにいっても「ジジイ、ババアの養殖場」状態。この持続的な集客力には、ディズニーもハリウッドも大企業も、厚生労働省も学びたい

第二章は生々しい下積みドラマが再現される。キャバレー時代、テレビでの挫折、マッサージ師免許、起死回生の自作テープ

「毒舌」×「愛」×「真実」=「笑い」×「脱力」

美醜善悪。大小強弱。現代人のため息の原因となる比較優劣は、高齢化すると雲散霧消する

宇宙物理=人生=無常。きみまろさんもホーキングも刹那の切なさを愛している

ローンを払い終わったころ、家はボロボロ。身体もボロボロ、目はショボショボ、足はガクガク、おしっこチョロチョロ、腰はヨタヨタ。仕事も身体もぼちぼち。ぼちぼち、墓地でも行こうかしら。処女作「こんな夫婦に誰がした?」も爆笑ライブ全開。併読すべし