30代・自称女子へ贈る地獄の黙示録ッ! これは真実の物語であるッッ!

更新日:2015/9/29

東京タラレバ娘 〈1〉

ハード : Windows/Mac/iPhone/iPad/Android/Reader 発売元 : 講談社
ジャンル:コミック 購入元:紀伊國屋書店Kinoppy
著者名:東村アキコ 価格:432円

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「女子力低くてヤバイ…」
「女子会楽しすぎてヤバイ!」
さてこの台詞、どちらも女子とつきますが、大きく違う意味合いを持っていることをご存知でしょうか? 無意識につかう表現ですが、この女子はかなり対照的です。女子会の女子は“男に媚びない自立した自分”というような意味を含むのに対し、女子力の女子はその真逆、“男性ウケのよい、愛される自分”といった意味をもっています。つまり、もし冒頭の台詞を同じ人が言っているとすると、これは結構重大なパラドックスなのです。若い内は基本的にバカなので
良いのかもしれませんが、30歳過ぎてもそんなことばっかり言ってるなぁ、と思い当たったら要注意。全く正反対のモノを手に入れようと欲張り、不毛な旅をしているかもしれません。

 本作は、そんな現実を見ない欲張りなアラサー女子たちを「いい歳こいて夢見てんじゃねぇ!」と重戦車でなぎ倒すマンガです。

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「タラレバばかり言ってたら、こんな歳になってしまった」
舞台は東京。主人公の倫子(33歳)は、6年後の東京オリンピック開催を見てふと回想します。それまでにはさすがに結婚してるはず、と今日も行きつけの居酒屋(赤ちょうちん)で女子会をする倫子。
「もう少しいい男が現れたら、結婚するのに…」
「私が好きになれれば、結婚するのに…」
そんな恒例のタラレバ話で盛り上がる倫子たち。ある日、聞くに堪えかねた近くの席の金髪男がついに一言もの申します。
「ソレは行き遅れの井戸端会議だろ。そうやって一生タラレバつまみに酒飲んでろよ!」
この一件を機に、倫子は少しづつ、自分の置かれた現実を思い知り始めるのでした…。

 独身アラサー女子にとっては、もはや地獄の黙示録です。呑気な女子会に、ナパーム爆弾を投下!(BGMはワルキューレの騎行)。ブラックなギャグの切れ味も相当鋭く、主人公に近い層にはむしろオススメしていいのか迷うほど。しかし、真実を見る必要があるのは一重に前へ進むためです。ワンランク上の“オンナ”になるためには避けて通れない道かもしれません。

 夢見るシンデレラ(自称)たちの時計を一気に12時まで進める本書。現代女子のための、目覚めの書です。刮目して見るべし!


自分宛と思ってたら、若いコへのプレゼントでした

爆弾投下!

さらに投下!

さらに投下!

こう。