ダメで、危うく、気持ちいい男女の関係…南Q太ワールド炸裂の短編集！

少女漫画から青年漫画も描き、映画化になった作品もある多才な人気漫画家・南Q太。
その著者の、青酸っぱい恋愛模様をこれでもかと詰め込んだ短編集。まぼろしのデビュー作も読めます。
南Q太の描くリアルな恋愛を勉強したい恋愛初心者、ルナルーチェのヒロとチリでお送りいたします。

【チリ】あーやっぱり無理！ こんなダメな男達ばっかだと、誰とも妄想の世界にいけないよ！

【ヒロ】えーそんなダメですか？ 中には、共感できる男の子たちもいるけどなぁ…。いろんな男の子、いろんな恋愛が読めるのは、短編集の醍醐味ですよね。

【チリ】中には…確かに。表題の『あたしの女に手を出すな』の主役の女の子・木村が、親友の女の子・中島に寄せる恋心とかは、共感できる。中島みたいな、可愛いTHE・女の子って感じの子って、男から守ってあげたくなるし。

【ヒロ】それ、男側の視点かも知れないけど、男の子じゃないし…。私は3番目のお話『サッちゃん』の、彼と彼女のお互いを想う気持ちとか、ウルッときちゃいましたよ？ いつでも会えるときに会いたい、だから融通のきく彼女がただ待つ女になっていく…。

【チリ】えーーーでも、そのままじゃ、いずれお互いがダメになるの目に見えてんじゃん。

【ヒロ】そんなのわかってるんです！ でも、止められないのが切ないんですよ。そういう恋の記憶、ないですか？

【チリ】んー…あるあ…、…ないな。ほかの、同棲して彼のダメなところが見え始めて悩むようになるお話や、子どもとの1日を描いたほっこり系のお話の、日常の何気ない瞬間を切り取ったシーンのほうが、記憶ある。彼が靴下脱ぎっぱなしにするとかさ。

【ヒロ】全部で8つの恋の作品があるけど、ホントに、バラエティにとんでますよね。

【チリ】そうそう。短編によっては、過激なエッチ描写も多かったりするから、私、電車で読んでて、ちょっとドッキリした。ラストの『あそびにいこうよ』なんて、主人公の兄が鬼畜すぎて！ 私だったら妹にこんなことさせないし、あたしの妹に手を出すなっていうか…ブツブツ。

【ヒロ】しっかり妄想できてるじゃないですか…男性視点だけど。南Q太ワールド、あなたもぜひご堪能ください！