子どもを英語好きにするコツって? 優先させるのは“楽しむ”こと!

出産・子育て

2018/3/16

 入学シーズンを迎え、もうすぐ期待と不安で胸いっぱいの子どもたちの新生活がはじまる。親も我が子の成長に大きな喜びを感じながら、内心では「うちの子、大丈夫かな。勉強についていけるかしら? 友だちできるかしら?」と心配事は尽きない。特に新小学1年生は、国語、算数、生活科の授業がスタートする大事な時期。

 2020年度から小学校高学年で英語も成績の付く教科になり、中学年でも成績は付かないが必修科目となる。大学入試改革もはじまるこの転換期に、我が子が勉強を好きになってくれることを願わない親はいないだろう。

 ではどうすれば、子どもが勉強に興味を持つのだろうか? 家庭でどんな学習教材を与えれば、自ら学ぶ子どもに育つのだろう?

 そこで各教科で、子ども目線に立った人気学習教材、図鑑、漫画を作っている達人たちに、子どもを勉強好きにさせるヒントを伺った。

 2020年度より実施される新学習指導要領では、小学5、6年生は「英語」が正式教科となる。グローバル化が進むなか、国際共通語の英語は話せて当たり前の時代になるのは明らかだ。子どもを英語好きにさせようと努力している親御さんも多いと思うが、そのコツはあるのだろうか? 「CD付 ディズニーの英語」シリーズが人気のKADOKAWA ビジネス・生活文化局 細田朋幸編集長に話を伺った。

細田朋幸編集長

――子ども向けの英語学習教材は選択に迷うほどたくさんありますが、「CD付 ディズニーの英語」シリーズは、人気のキャラクターたちが登場する世界で英語を学べるところが特徴ですね。

細田朋幸編集長(以下、細田) 子どもに英語を学ばせるときは、いかに苦手意識を与えることなく自然に触れさせるかが大事だと思うんですね。そこで、子どもたちが普段から親しんでいるキャラクターは何だろう?と考えたときに、ディズニーのキャラクターがまず浮かびました。

 ただ、この「CD付 ディズニーの英語」シリーズは、もともとは大人の英語の学び直し用に出したものなんです。ところが、実際に購入いただいている読者は、お子さんと一緒に読んでいる方が多いようなんですね。

 中でも「アナと雪の女王」は子どもにも大人気なので、「親子で、映画のあのシーンだね!と話しながら読んでいます!」という感想が目立ちました。

 ディズニー作品はもともと英語で作られていますから、日本人が日本人向けにつくった英語教材よりも、英語圏の世界観やストーリーにはじめて触れるには適していると思います。

 また、親も親しみがあるキャラクターというのもポイントです。小学生が英語を学ぶためには、基本的に親も積極的に関わってあげないといけません。つまり、親も一緒に楽しむことが大事で、親が楽しめなければ子どもにも楽しさが伝わらないので、ディズニーは親子共通の人気作品が多いのが魅力だと思います。

 このシリーズのコンセプトは、辞書なしで読めることを楽しんでもらうことです。日英対訳ものの語学書はたくさん出ているのですが、語注が少なかったり、巻末にまとめて載せていたりするものが多いんですよね。

 でもこのシリーズでは、「これどういう意味かな?」とひっかかりそうな単語はことごとく語注を入れていますので、辞書がなくても読めます。もし、わからない言葉を読み飛ばしたとしても、語注で後から理解できる仕組みがあれば、読者は安心して多読できるのではないかと考えています。

――『CD付 ディズニーの英語  コレクション5 アナと雪の女王』は、まだ幼児の私の娘も自分から手にとって眺めていました。英語はわからないのに、ビジュアルをじーっと見て興味津々といった様子でした。

細田 僕もまだ小さい子どもがいるので、Scholastic社の『No,David!』や「Oxford Reading Tree」シリーズなどの有名な洋書絵本を読み聞かせしていますけど、結構、楽しんでくれるんですよね。忙しい親御さんは、子どもに英語のCDを聞き流しさせて、英語のリズムに親しませるだけでもいいんですよ。

 もちろん、英語の歌もいいと思います。リズミカルに体を動かして英語の歌をうたったり踊ったりしながら覚えると楽しいですし、覚えやすいですよね。

 お気に入りの絵本や児童書のキャラクターになりきって、家族で小芝居をするのもオススメです。台詞を覚えて自分で演じると、簡単には忘れませんから。

 僕は英語の専門家ではないですが、意味はわからなくても、毎日、英語に触れる環境づくりをして耳を慣らすことが大事だと思います。

 みなさんご家庭で、お子さんに絵本を読み聞かせたりしますよね。そうした日本語のおはなしを楽しませるのと同じような感覚で、英語の絵本や音声素材も、日常の中で自然に触れるものとしてとらえたほうがいいんですよ。

――そうですね。ただ、英語にまったく触れたことがない新一年生に、いきなり「はい、単語を覚えましょう。文法を覚えましょう!」といわゆる“お勉強”を押しつけても、苦手意識だけが強まりそうなので工夫が必要ですよね。

細田 今まで小学校では、英語は正式教科ではなく成績がつくものではなかったので、やらないといけない義務感がなく後回しになっていたご家庭が多いと思います。

 やはり、計算や漢字などの宿題がどうしても優先されるため、子どもが英語をやるかやらないかは親次第で、できない子はまったくできないというケースもめずらしくありませんよね。 

 でも2020年から高学年で教科学習になって、中学受験でも英語力が試されるとなれば、まったくやらないわけにはいかなくなります。そのときに、どれだけ子どもに苦手意識を与えることなく英語を学ばせるかが、すごく重要なんです。

 ですから弊社で出している小学生向けの英語ドリルも、「CD付 くまのプーさんと学ぶ小学英語」シリーズのように、くまのプーさんや他のキャラクターたちと一緒に楽しみながら英語を学べるようになっています。

 例えば、アルファベットを覚えるページに、プーさんのキャラクターを使った迷路や塗り絵があったり、ローマ字を書くページでティガーやイーヨーが書き方のコツをアドバイスしてくれたり。カラーのイラストも豊富で遊び感覚で英語を学べるようにつくっているんですね。

 子どもには、何よりもまず「楽しい!」と思って英語に触れてもらいたいので、そのための工夫を随所に凝らしています。

 そのうえで、付属のCDと書き込み式のドリルで、「聞く・発音する・書く」という基礎を身につけられる構成になっています。

 文部科学省による「小学校における英語教育の目標と内容」をふまえて、中学英語にスムーズに移行するために学んでおくべき内容を厳選しているので、小学生の英語学習スタートには最適のシリーズだと自信を持ってオススメしたいですね。

――お気に入りの洋書絵本や児童書に触れながら、単語や文法も少しずつ理解していければ、ただの暗記学習とは違った実践的な英語が身につきそうです。

細田 洋書の絵本でも児童書でも、英語の細かい意味がわからなくても、絵を見ながら最後まで読んだらなんとなく内容がわかった気になったとか、そういう達成感が大事です。

 実際、「CD付 ディズニーの英語」シリーズでそういう感想が多いのは、先に映画を観ている方も多いからでしょうけど、それでいいんですよね。

 断片的に、映画を思い出しながら読めるのは、このシリーズの大きなメリットで、「このシーンは面白かったよね!」とか、「ここはわかる!」が増えると自信もつきますし、もっと知りたいという気持ちも強まります。

「単語や文法を一生懸命覚えなくちゃ!」と思うと苦手意識が強くなりますけど、細かいところがわからなくても、「英語の本が1冊読めた!」という経験があれば英語に対して前向きになれますよね。

 そこから、わからなかった単語や文章を調べていくと、「あれはこういう意味だったのか!」とより理解が深まって、ただ暗記するよりも記憶の定着が断然効率的です。

 つまり、物語のストーリーや英語の世界観がまず先にあって、学習をはじめたときに、「これはそういうことか!」と理解が深まっていく学びですよね。

――親は、いちいち辞書を引かせて調べさせたりせずに、子どもが英語を楽しむことを優先したほうがいいんですね。

細田 そうですね。英語が日常的に耳に入ってきたり、目に入ってきたりする環境をなるべく用意してあげるのが親の大事な役割で、あとは調子に乗らせることですね(笑)。

 それこそ毎日、子どもが何かできたら「グッジョブ!」と褒めてあげてほしいのです。

 英語は自信が大事で、ちょっとぐらいの間違いなんて気にせずに、どんどんしゃべったほうが勝ちなんですよね。

 英語ができる子って、英語に対する抵抗感なく、「英語だとこう言うのか」と、自分の体験や日常が英語と自然と結びついた学びができる子だと思います。

取材・文=樺山美夏