大掃除・片付けのやる気をアップしてくれるお掃除マンガ8選

マンガ

更新日:2020/1/1

 新年を迎える前に立ちはだかるのが「大掃除」という大きな壁。今年の汚れは今年の内に落としておきたいものですが、なかなか腰が上がらない方も多いはず。本稿では、そんな憂鬱を吹き飛ばすべく、やる気がみなぎる大掃除マンガをご紹介いたします。

■大ざっぱな性格でも継続しやすい「片付けテクニック」

『「ちゃんとしなきゃ!」をやめたら 二度と散らからない部屋になりました』(なぎまゆ/KADOKAWA)

 汚部屋を卒業したいけれど、大ざっぱな性格だから片付けは無理…と諦めている方は意外に多いのでは? しかし、『「ちゃんとしなきゃ!」をやめたら 二度と散らからない部屋になりました』(なぎまゆ/KADOKAWA)で片付けテクニックを知ると、その意識が変わるかもしれません。本作は、元・片付けられない人であった作者が足の踏み場もないほど物が溢れすぎている友人宅を片付けたレポ。なぜ自分は整理整頓ができないのかと悩んでいる方に寄り添い、やる気を起こさせる1作です。

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■汚屋敷出身の私がスーパー捨て魔に

『わたしのウチには、なんにもない。「物を捨てたい病」を発症し、今現在に至ります』(ゆるりまい/エンターブレイン)

 必要なものだけに囲まれたミニマルライフは、心もすっきりとしそうで憧れます。近年のミニマリストブームに影響を受け、自宅の片付けに挑戦した方もいるはず。しかし、その時に直面してしまうのが「物を捨てることの難しさ」。『わたしのウチには、なんにもない。「物を捨てたい病」を発症し、今現在に至ります』(ゆるりまい/エンターブレイン)には、汚屋敷出身の作者がスーパー捨て魔となった末に辿りついた、心地いい部屋を掲載。涙と努力の紆余曲折は必見です!

■開かずの冷蔵庫が4台も! 想像を超える超ド級の汚部屋にドキッ…

『汚部屋掃除人が語る命が危ない部屋』(おがたちえ、みなみ/竹書房)

 部屋が汚くても、暮らしていければ大丈夫と思っている方は、きっと多いはず。しかし、『汚部屋掃除人が語る命が危ない部屋』(おがたちえ、みなみ/竹書房)を読むと、意識が変わるかもしれません。本作ではほふく前進でしか動けない部屋や開かずの冷蔵庫が4台ある部屋など、想像を超える超ド級の汚部屋を続々と紹介。他人事のように思える汚部屋は、もしかしたら将来の我が家かも…。汚部屋になりそうな方は自分への警告本として、手元に置いてみてはいかがでしょうか。

■故人の家で不浄を拭う。孤独死の現場を原状回復させる「特殊清掃員」

『不浄を拭うひと』(沖田×華:著、天池康夫:原案協力/ぶんか社)

 孤独死などの変死体があった場所を、屋内外問わず原状回復させる「特殊清掃」は仕事内容があまり公にならない職業。『不浄を拭うひと』(沖田×華:著、天池康夫:原案協力/ぶんか社)は、そんな特殊清掃員の仕事や生前の故人の想いをコミカルかつ丁寧に描いたマンガ。主人公は、心霊現象を体験しながらも故人の部屋を清掃し続ける山田正人。彼の姿を見ていると、命の儚さを考えさせられると同時に、1年分の不浄を拭い去りたくなるはずです。

■毒親育ちの作者が見つけた、私らしい収納法

『母を片づけたい 汚屋敷で育った私の自分育て直し』(高嶋あがさ/竹書房)

『母を片づけたい 汚屋敷で育った私の自分育て直し』(高嶋あがさ/竹書房)には、汚部屋住人である実母の呪縛から逃れ、自分なりの片付け方法を模索した作者の奮闘が描かれています。自分が「収納下手」という事実からは目を逸らしたくなりますが、それを受け入れてこそ、自分に合った掃除テクニックは見つかるのかもしれません。清掃法だけでなく、処世術も学べる本作は人生観も変えてくれる1冊。毒親育ちの方や汚部屋住人となってしまった方に響きます。

■「片付けられない」の裏には心の闇があるかも…

『家族が片づけられない』(井上能理子/イースト・プレス)

 いくらやる気を出しても、家族が掃除に協力的でないと途方に暮れてしまうもの。そんな時に読みたいのが、『家族が片づけられない』(井上能理子/イースト・プレス)。本作はゴミ屋敷化してしまった実家の片付けを通し、「片付けること」の大変さや難しさ、大切さを訴えかけています。作中に描かれている家族の心の闇は、快適な空間を共に作り上げていく方法を考えるきっかけにもなるはず。家族の汚部屋にイライラしている方の心に染みるコミックエッセイです。

■日用品を活かした清掃術も! 異色の掃除コメディ漫画

『汚物は消毒です』(田口ケンジ/小学館)

 すぐに実践できるお掃除術が知りたい方におすすめなのが、『汚物は消毒です』(田口ケンジ/小学館)。舞台は、どこにでもあるごく普通の一軒家。主人公の清家司(せいけ・つかさ)は母親の再婚により、義父と義姉・清家ましろがいる家に住むことに。しかし、ましろは潔癖症で、性格が変わるほどの掃除好き。そのため、作中にはサランラップや綿棒など、身近なものを活用したお掃除テクニックが満載。目からウコロな清掃術を知ると、自宅の掃除も楽しく行えそうです。

■少年漫画さながらのアクションも! 心のお掃除をしたいならコレ

『クイーンズ・クオリティ』(最富キョウスケ/小学館)

 年の瀬にはさまざまな感情で真っ黒になってしまった心も綺麗にしたくなるもの。そんな時は『クイーンズ・クオリティ』(最富キョウスケ/小学館)で、負の感情を払拭してみませんか。主人公の西岡文は、心の穢れを払う“ココロの掃除屋”を家業にしている堀北家でお手伝いをすることに。しかし、文には人々に絶大な力を及ぼす「女王(クイーン)」の資質があることが判明。力が覚醒し始めた文と掃除屋の当主補佐・玖太郎との恋愛模様も必見の本作は斬新なお掃除漫画です。

 年末の大掃除は“恐怖の一大イベント”のように思えてしまうもの。しかし、意を決して重い腰を上げてみると、今よりもっと心地よい自宅を手に入れることができます。個性豊かなお掃除マンガにパワーを貰いながら、気持ちよく新年を迎えてみてくださいね。

文=古川諭香