『こびとづかん』だけじゃない! 小人あるある

公開日:2013/1/24

 キモカワイイと大人気の『こびとづかん』(なばたとしたか/長崎出版)や人の家から物を借りて床下でひっそりと暮らす『借りぐらしのアリエッティ』にも登場する小人たち。そんな人気の小人だが、1月15日に発売された『ハクメイとミコチ』(樫木祐人/エンターブレイン)でも身長9cm、茶髪で癖っ毛のハクメイと黒髪姫カットのミコチといったかわいらしい小人たちが登場し、話題を呼んでいるようだ。そこで、そんな大人気の小人たちに共通する“あるあるネタ”を紹介しよう。

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 まず1つ目は、虫や小動物と友達だったり自在に操れちゃったりすること。『こびとづかん』に出てくる“シノビイエコビト”は、その名の通り家の暗くて狭い場所にこっそり住んでいるので、ゴキブリを操って移動する。“シノビイエコビト”の女王的立場で彼らを取りまとめる“ヒメイエコビト”は、蚊を操ることができるそう。他にも、木に擬態してリスと共同生活している“モクモドキオオコビト”なんてものも。

 また、『借りぐらしのアリエッティ』でもダンゴムシをおもちゃのように丸めてポンポン投げて遊んだり、猫に思いを伝えることだってできる。『ハクメイとミコチ』のハクメイとミコチもカミキリムシみたいな虫やトンビに乗って移動。新聞はバッタが運んでくれて市場ではカエルやタヌキ、リスなんかも働いている。そして、生活に欠かせない草花についてもとても詳しい。『こびとづかん』に出てくる小人の中にも、木の実や草花が大好物という種族がいる。

 『借りぐらしのアリエッティ』では、アリエッティが母の誕生日にシソとローリエの葉っぱをプレゼントするなど、家の中には草花や木の実がたくさん。『ハクメイとミコチ』ではノビルの根っこやコゴミにシイタケ、松の実といったものも食べる。それに、野宿するなら背が低い割に葉が多く、雨風を凌ぐのにピッタリな柑橘系の木の下がいいといった豆知識も豊富なのだ。

 また、人の手や自然災害によってわりと簡単に家やものが壊れてしまうのも、彼らにとっては“あるあるネタ”。そのため、手先も器用で修理の腕前と引越しの手際はピカイチ。『借りぐらしのアリエッティ』で登場するアリエッティの父・ポッドは、借りに行くための仕掛けやはしご、わら籠を作ったり、半田付けで補修したりする。母のホミリーも服を作ったり編み物をしたりする。

 『こびとづかん』の“バイブスマダラ”は特定のすみかをつくらないのであちこち転々としているし、『ハクメイとミコチ』では家が壊れて野宿することも。さらに、ハクメイは修理屋をしているので包丁研ぎや草履の修理から風車の定期点検まで手掛けるのだ。
同じく、料理も得意でスープや汁物はよく食べているよう。『借りぐらしのアリエッティ』のホミリーは、誕生日にアリエッティからもらったシソでシソジュースを作ると張り切っていたし、よく大鍋でシチューやスープを作っている。

 『ハクメイとミコチ』のミコチは市場の人から味見を頼まれたり、アドバイスを乞われるほど料理上手。ミネストローネが大得意だが、干し芋や干し柿、漬物、ジャムといった保存食もよく作る。どこにいても、どこへ行っても困らないように非常食は欠かさず作っているよう。小人はとっても堅実的な生き物なのだろう。

 小人なら、思わず「あるある」と言ってしまいそうなあるあるネタ。人間にはわからないかもしれないが、これを読めば小人についてより詳しくなれるはず! 逆に共感できたあなたは、もしかして小人……かも?