内定までは茨の道!? 恐怖の“就活あるある”

ビジネス

更新日:2013/4/11

 就活も終わり、晴れて4月から社会人となったみなさん。今思い返してみて、就活はどうだっただろう? 就活を終えた社会人も、今まさに就活をしているという4年生のみなさんにも“あるある”と共感できる就活のあるあるネタをまとめた本が発売された。それが、3月29日に出た『就活あるある 内定する人しない人』(武野 光/主婦と生活社)だ。就活を終えた人は「こんな奴いたなー」と思い出に浸ることもできるだろうが、これから就活をする人には就活の苦しみを笑い飛ばすだけじゃなく、その“あるある”から内定につなげる方法も知れちゃうおトクな1冊になっている。

 まず、就活を始めた時期は何から手をつければいいのかまったく分からないので、とにかく周りがやっているからとマネをしてついつい焦ってしまう。「就活前にスーツで講義を受ける同級生を見たときに走る“は、早くね?……”という緊張感」を覚えたり、「TVで見る合説(合同説明会)は傍から見るとカルト集団みたいで気持ち悪いが、気付いたら自分も参加」していなかった? 「大学で“就活どう?”が挨拶に」なり、「“○○の説明会に行く”と言うと“あ、あたしも行く~”とついてくる奴」がいたり。とにかく、人がやっているから自分もやる。そうなっていた人が多いかも。でも、みんながやるからといって目的もなくただ闇雲にマネしていても意味がない。「あるある就活生」=「その他大勢の就活生」なのだから、「あー、自分も同じようなことやってたな」と思ってはいけないのだ。そうならないために、自分でやってみて自分の意思でやるかやらないかを決めるべきだろう。

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 また、就活をしていると疑心暗鬼になることが多い。たとえば、「“私服可”と書いてたから私服で来たのにスーツしかいねーじゃねーか! 騙しやがって!」と思ったことや、「“これは選考とは一切関係ありませんので”は信じない」。グループディスカッション(GD)やグループワーク(GW)で「皆揃って表情がにこやかだが決して内心は笑っていない」なんてことはなかっただろうか? でも、周りと違うということは、うまくやればそれだけでアピールポイントになったりもする。自分がなぜ私服で来たのか。髪を黒く染めずに来たのか。相手を納得させるだけの理由をきちんと説明できれば、むしろプラスになる。周りを気にせず堂々としていれば、疑心暗鬼になって視野が狭まることも防げるかも。

 さらに、あまりにも内定がもらえないとどんどんネガティブになるもの。「人柄重視とか言われても、そんな自分の性格に自信を持てない」し、あまりにもNNT(無い内定)すぎて「NNT48」なんて自虐ネタを言ってみたり。自己分析をやっても「過去をさかのぼりすぎてトラウマをほじくり返す」人や「成功体験を探すと小学生くらいまで遡らないと見つからない」なんて人もいるだろう。自分の良いところを探すはずが、どんどんネガティブな方へ進んでいく。そんなときは、自己PRを作成するためだけに自己分析しているんだとポイントを絞ればいいのだとか。どんなにダメに思えても、ここまで生きてこれたんだから何かしらいいところがあるはず。他人と比べるのではなく、自分の中で比較的好きなこと、できることを探そう。

 そして、改めて自分を見つめなおしたりすることで、内定をゲットしたときには「これまでの人生でもっとも涙もろくなる」ほど必死になった経験ができるし、「自分が特別な人間ではなかったことに気づく」だろう。「“なりたくない”と思っていた中年サラリーマン達が、急に偉大な存在に思えて」きたり「親父のすごさを知る」なんてことも。就活とは、ただ苦しいだけじゃなく大人として社会に出ていく準備期間だ。ここでどれだけがんばれたかで、その後の人生も大きく変わるはず。

 笑えるだけでなく、そこから就活術も教えてくれるこの本。「あるある」と笑って疲れを癒し、また就活に立ち向かう英気を養ってみてはどうだろう。