いつの間にかお金がない! 何に使ったかわからない使途不明金を減らす方法

マネー

公開日:2015/4/5

 趣味、外食、無駄遣いなど、貯金のできない人の特徴はいろいろある。しかし、多いのは“いつの間にかお金がなくなっている”ということではないだろうか?

昨日まではお金があったのに……何に使ったんだろう。そんな疑問を抱くことが、筆者も月に何度かある。そんな、財布を見るたびに切ない思いをする使途不明金を減らすためにはどうすればいいのだろう。

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 『20代・30代で知っておきたい これからかかるお金で困らない本』(岡崎充輝/日本実業出版社)では、20代、30代のうちから知っておきたいお金の使いかた、貯金の方法などお金にまつわる知識が載っている。本書から、使途不明金を減らし貯金をする方法を探ってみた。

お金が貯まらない人のパターン

 使途不明金を減らす方法を探る前に、使途不明金が発生するパターンを考えよう。

 本書の著者である岡崎氏は、きちんとした年収があるのに貯金がない人にはパターンがあると言う。

 まず1つ目のパターンとしてあげられるのが、“共働き夫婦”。共働きであれば、1人の年収が平均的でも2人合わせれば十分に貯金できる額になる。しかし、互いに稼いでいるからこそ陥りがちなパターンに“財布が別々”ということがある。岡崎氏は「お金というのは、入口がいくつあってもいいのですが、出口は少ないほうがいいのです」と話す。出口が複数あると、互いにお金をどのように利用しているか不透明になり使途不明金が発生しやすくなる。

 そしてもう1つのパターンは、“ATMへ行く回数が多い”。財布からお金がなくなると、すぐに引き出しに行く。少額とはいえ、何度も引き出しに行く人は計画性がない場合が多い。これに似たようなパターンでは“コンビニに行く回数が多い”ということもあげられる。コンビニに行くと雑誌やガムにアメなど、なんとなく買ってしまうケースが多く。必要ないものにお金を使うと、使途不明金が発生しやすくなる。

ざっくりでいいので家計簿をつける

 パターンがわかったところで解決方法についても考えてみよう。

 岡崎氏は「会社の会計で使途不明金というのは、特殊なケースを除きほとんど発生しません」という。その理由は“帳簿”にある。会社ではお金の動きと、その理由をセットにして“帳簿”をつけているので、使途不明金は出ない。

 家庭で帳簿の代わりになるものといえば“家計簿”だ。家計簿をしっかりつけることができれば使途不明金は減る。とはいえ、家計簿はなかなか続かないという人も多いのではないだろうか。

 岡崎氏は「家計簿なんてちゃんとつける必要なんてありません」と言う。いくらお金を持っていたのか、今日、どれくらいお金を使ったのか、いくらお金が残っていたのか、ざっくりとした数字がわかれば問題ないという。まずはお金の流れを把握することで、どこで使途不明金が発生しているかわかるようになる。

クレジットカードを使わない

 もう一つ、使途不明金を減らす方法がある。それはクレジットカードの利用方法を変えることだ。

 本書には食料品、日用品の買い物にクレジットカードを利用することはもっとも危険と書かれている。その理由を岡崎氏は「お金が減る痛みがないから」だと言う。確かに、クレジットカードだとお金がなくても買えてしまう。財布に入っているお金を使うよりも痛みが感じない。引き落とし日になって痛みを感じても、後の祭り。口座から予想以上のお金が引き出されてしまいお金がなくなってしまっては、また新たにクレジットカードに頼らざるを得なくなる。

 どうしてもクレジットカードの使用でポイントを貯めたいという場合は、水道費、光熱費、家賃などの固定費などを払う。クレジットで利用したお金はその都度、引き落とし口座に入金するなどの方法を利用することで、使いすぎを防ぐことができる。
結果的に、ついつい買ってしまう無駄なものを減らし、使途不明金を減らすことに繋がる。

 本書では、使途不明金を減らす方法以外にも住宅ローン、教育ローン、生命保険など生活していくうえで必要なお金の知識が掲載されている。どれもこれも、20代、30代のうちに知っておいて損はない。将来のお金に不安を抱いている人にはぜひ読んで頂きたい一冊だ。

文=舟崎泉美