武田邦彦教授「西日本への疎開は意味がない人もいる」

社会

公開日:2011/9/5

福島第一原発事故の発生から数ヶ月がたったいま、私たちは日常の何に留意し、どう行動すればいいのだろうか?  
  
自身のブログで事故の経過を発信し続けてきた、工学博士の武田邦彦教授に話を聞いた。  
  
「今は、3月に福島原発から上空に漏れた放射性チリが、すべて地表に落ちている状態。ですから、日常生活で一番気をつけねばならないのは(地面が近い)幼児です。地面に落ちた放射性物質は風で飛びますから、風が強い日は子どもを外に出さないこと。大人もマスクが必要ですが、風が吹いてない日は問題ありません」(武田教授)
  
 武田教授によると、西日本のへの疎開・移住も「意味がある人とない人がいる」という。 「なぜなら震災後から今日までの被ばく量が人によって異なるから。各自が被ばく量を計算して、その数値に合わせて生活する以外に方法はない。計算が面倒だからと他の答えを欲しがる人々もいますが、そんなことは無意味です」(武田教授)
  
 国の発表を鵜呑みにするのではなく、自分で被ばく量を調べ、その数値に従って行動することが重要なのだ。ちなみに、武田邦彦ブログにも、一般の方向けに簡単にできる計算方法が書かれているので参考にしてみよう。
  
(ダ・ヴィンチ8月号より)