コントを書き続けて28年。ウッチャンの従兄、内村宏幸さんが見つけた、アイデアをひねり出す術とは?

ビジネス

更新日:2016/7/19

内村宏幸さん

 「オレたちひょうきん族」「ダウンタウンのごっつええ感じ」「ウンナンの気分は上々。」「内村プロデュース」「サラリーマンNEO」「LIFE!」など、これまで数々のお笑い番組を手掛けてきた放送作家・内村宏幸さん。「コント職人」として28年間にもわたりお笑いを追求してきた内村さんが、7月26日(火)に『ひねり出す力 “たぶん”役立つサラリーマンLIFE!術』(集英社クリエイティブ)を上梓することが決まった。

ひねり出す力 “たぶん”役立つサラリーマンLIFE!術』(発行=集英社クリエイティブ、発売=集英社)

 内村さんは、あの内村光良さん(ウッチャン)の従兄。本書ではそんな光良さんと過ごした青春時代や、なぜ放送作家になったのかが自伝的に描かれている。中でも驚かされたのは、芸人・出川哲朗さんと初めて出会うくだり。内村さん自身も「コントの手法を用いて書いた」と話している通り、「まじで!?」と感情が動かされてしまう名シーンだ。

 さらに本書では、フリーランスの放送作家として業界を生き抜いてきた内村さんならではの、仕事術も多数紹介されている。アイデアを生み出す方法や、日頃から意識しておくべきことなど、それはビジネスマンにとっても参考になりそうなことばかり。そこで今回は、内村さんに教えていただいた目からウロコの仕事術を少しだけ紹介しよう。

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 たとえば、会議で上手く発言できない時どうすればいいのか。その答えは非常にシンプル。

「ほんの少し勇気を持って、真っ先に発言するのがいいと思います。他人の意見を聞いてしまうと、流れに則した発言をしなければと、変に空気を読むことに囚われてしまうので、まずは自分から口火を切ることをオススメします」

 さらに、そこでおもしろい発言をするには、日頃から「人間観察すること」が大切なんだとか。

「常にアンテナを張っておいて、人間を観察しておくことが大事。僕の場合は信号待ちをしている時とか、そういう何気ない瞬間に目についた人の言動が、後からコントのアイデアになることが多いんです」

 そして、“自分だけの武器”を見つけることも重要だという。

「僕の場合はそれが『コントを書くこと』。自分の得意分野を見つけてアピールしていくことで、仕事を任されることもありますから。そのためには自分の興味があることを突き詰めていくやり方もありますし、隙間産業のように、誰も開拓していない荒れ地を進んでいく方法もある。いずれにしても、誰にも負けないものを見つけた方がいいと思います」

 ベテランのコント職人による、ビジネスのヒント。本書を読めば、この現代社会を生き抜く術が見つかりそうだ。「仕事がうまくいかない……」と塞いでいるサラリーマン諸君、ぜひ一読を。きっとコント番組を観た後のように、晴れやかな気持ちになれるはずだから。

取材・文=五十嵐 大
写真=山口宏之